研究課題/領域番号 |
20K11010
|
研究機関 | 日本赤十字広島看護大学 |
研究代表者 |
中村 もとゑ 日本赤十字広島看護大学, 看護学部, 准教授 (40461339)
|
研究分担者 |
百田 武司 日本赤十字広島看護大学, 看護学部, 教授 (30432305)
|
研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2024-03-31
|
キーワード | ドライスキン / 高齢者 / スキンケア / 教育プログラム / 行動 / トランスセオレティカルモデル |
研究実績の概要 |
この研究の目的は、ドライスキンのある在宅高齢者に対し、ドライスキンの改善を目指した教育プログラムを提供し、その効果を無作為化比較試験にて検証することである。仮説は「ドライスキンの改善を目指した教育プログラム (プログラムと保湿剤の提供) を受けたドライスキンのある在宅高齢者は、プログラムを受けない高齢者 (簡易版資料と保湿剤の提供) と比較して、ドライスキンが改善する」としている。なお、ドライスキンの改善は、介入群と対照群、2群間における下腿前面の角層水分量の変化量の平均値の差を比較することにより検証する。介入期間は4か月、データ収集は介入から6か月時点、12ヶ月時点で行っている。 2020年度は、先行研究を参考に作成した教育プログラム(案)による予備研究を行った。それを踏まえて、プログラム(案)の内容、評価方法、実現可能性を検討し、教育プログラムおよび介入プロトコルを確定した。また、予備研究の結果からサンプルサイズを算出し、64名(介入群32名、対照群32名)を対象とすることに決定した。 2021年度からは、介入およびデータ収集を開始した。2023年5月時点で、予定の64名の対象者の確保を終えており、そのうち40名は12か月時点のデータ収集を終了している。最終的に全対象者の12か月後のデータ収集を終えるのは2024年4月の予定であることから、研究成果の最終報告までを含めて2024年度の終了を目指している。 なお、研究成果として発表できるものは現時点ではないが、2023年9月中旬に全対象者の6か月時点でのデータ収集を終えるため、研究の中間報告として、結果を学術集会にて発表を行う予定である。
|
現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
4: 遅れている
理由
すでに必要対象者数の確保は終えており、確定したプロトコルに則って実施をしている最中である。したがって、今後の進捗については滞りなく進むと考えており、成果報告までを含むと2024年度末の終了となる予定である。 本来の研究期間は、2020年度から2022年度の3年間であった。しかし、2020年度からの新型コロナウイルスの感染の影響により、高齢者の集団活動やイベントの中止、施設における面会制限等があったことで、対象者の紹介が得られない状況が続いていた。 そのため全体で2年程度の遅れが出ている状況である。
|
今後の研究の推進方策 |
新型コロナウイルス感染症の影響もあり、対象者の確保に時間を要したが、紹介先の拡大などによって、全数の確保が終了した。 2023年度は、継続して介入およびデータ収集を行う。また、介入開始から6か月目のデータについて整理し、学会等で発表を行う。
|
次年度使用額が生じた理由 |
全体的な研究の遅れにより、支出が必要な時期がずれたこと、学会等の移動費がかかっていないことの影響がある。 2023年度は、引き続き介入・データ収集を行いつつ、データの分析にも着手する。そのため、介入・データ収集にかかる費用に加え、分析にかかる人件費やデータ整理用の電子機器類・ソフトの購入などに助成金を使用予定である。また、今後の論文作成等に向けた文献等の購入費用、情報収集および発表のための学会参加費等にも充当する。
|