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2023 年度 実施状況報告書

一人暮しの高齢進行がん患者が外来がん化学療法をうけがんと共に暮らすということ

研究課題

研究課題/領域番号 20K11012
研究機関秋田大学

研究代表者

杉山 令子  秋田大学, 医学系研究科, 助教 (80312718)

研究分担者 中村 順子  秋田大学, 医学系研究科, 非常勤講師 (30469423) [辞退]
研究期間 (年度) 2020-04-01 – 2025-03-31
キーワードがん患者 / 高齢者 / 一人暮らし / 外来がん化学療法 / 暮らし / 独居 / 進行がん
研究実績の概要

独居65歳以上、進行がんで外来がん化学療法中の参加者に半構造化面接を行った。
参加者は男性7名、女性5名、平均74歳であった。婚姻歴有8名、独居期間3か月~50年、手術経験有9名、PS0~1が7名、外来治療期間1~40カ月、面接時間平均44分だった。分析の結果9カテゴリー【】、49サブカテゴリー〈〉を得た。ストーリーラインを以下に示す。
彼らは常に【高齢と独居ゆえのゆとりと心細さがある】状況でありながら、【人に迷惑をかけない矜持と共に生きている】ことを信念として過ごしていた。そのため、緊急時にも迷惑をかけないよう【いざという時のために備える】ようにしていた。しかし心は、病の脅威や症状の辛さや不安、やりたいことができなくなることでも落ち込み【心は絶望側に傾斜している】状況と、がんと同居するのは運命だから【仕方ないとこれまでの日常を続けることで心が前を向く】状況とを行ったり来たりしていた。そのうちに、意識的・無意識に〈生かされるところまでは生きようと思う〉など自分を支え導く力が内から湧き【最期を生きていくための内なる力に動かされる】ようになっていた。彼らは、先は長くはないことを時々に認識しながらも、それぞれが希望するレベルの「生きるため」に後悔しな
い医療を求め、治療の内容も辞め時もお任せする【自分に最適な医療を施してくれるとその医師を信じ「生きるため」の治療を委ねる】意志を持っていた。彼らの日常は〈生活を回せるかは、がん・副作用の症状が落ち着いていて動けるかどうかがものをいう〉など【身体状況と得られるヒト・モノ・カネによって生活の辛苦の程度が一変する】状況で、〈加齢と治療による衰弱や体調の変化を感じながら過ごす〉日々であるが、それでもできるだけ人に迷惑をかけない信念を貫き、【あと少し命を永らえ人生を全うするために脆くなりゆく「私の器」の中で我慢とやりくりして過ごす】ものであった。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

4: 遅れている

理由

本研究は、Covid-19感染拡大のため、調査に大幅な変更や遅延を生じた。それに伴い、研究計画全体が遅延している。

今後の研究の推進方策

次年度は、論文を完成、投稿の予定である。

次年度使用額が生じた理由

次年度は、論文作成、投稿の予定である。英文校正費、論文投稿費などに使用の予定である。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2023

すべて 学会発表 (1件)

  • [学会発表] 高齢進行がん患者の外来がん化学療法中の暮らし2023

    • 著者名/発表者名
      杉山令子,中村順子
    • 学会等名
      第36回がん看護学会学術集会

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公開日: 2024-12-25  

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