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2023 年度 実施状況報告書

第3の転倒予防因子「視機能」を活用したビジョントレーニングによる転倒予防戦略

研究課題

研究課題/領域番号 20K11035
研究機関星城大学

研究代表者

山田 和政  星城大学, リハビリテーション学部, 教授 (20367866)

研究分担者 古川 公宣  星城大学, リハビリテーション学部, 教授 (30460629)
越智 亮  星城大学, リハビリテーション学部, 准教授 (60410891)
木村 大介  関西医療大学, 保健医療学部, 教授 (90513747)
研究期間 (年度) 2020-04-01 – 2025-03-31
キーワード転倒予防 / 視機能 / ステップ動作 / ビジョントレーニング
研究実績の概要

本研究は,身体機能,認知機能に次ぐ第三の転倒予防因子と考える視機能に着目し,つまずきによる転倒をより確実に回避できるステップ動作(素早く足を一歩前に踏み出す動作)を獲得するための動体視力や深視力の強化を図る「ビジョントレーニングによる転倒予防戦略」を立案・実施し,転倒者数の減少に寄与できるかの検証を目的としている.4年目の今年度は,ビジョントレーニングによる視機能への影響,視機能におけるビジョントレーニングの効果に関するデータを収集し,研究成果を学会発表することができた.
脳幹出血後眼球運動障害を呈した症例を対象に,既存の眼球運動トレーニングを実施した.その結果、眼球運動角度の増加と追従性眼球運動の改善を認め,両眼で前方視野の正中を捉えられるようになった.移動手段である歩行時の視線が健常成人と類似した動きとなり,歩行速度の向上がみられた.身の回り動作においては,食事動作の自立,パソコンによるワード文字入力数の増加がみられた.以上より,視機能における眼球運動トレーニングの効果が示唆された.
若年健常者を対象に,既存の眼球運動トレーニングを実施し,手指巧緻性への影響を検討した.結果,視機能のひとつである動体視力と手指巧緻性の評価として用いたPurdue Pegboard Test(机上のペグ(ピン)を手前にあるホール(穴)へ順番に入れるのに要した時間)に関連性が認められた.以上より,眼球運動トレーニングによる視機能への影響が示唆された.

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

収集すべきデータは取り終えているが,一部,データの整理および分析が進んでいない.

今後の研究の推進方策

収集したデータのさらなる分析を速やかに実施し,研究成果をまとめる.

次年度使用額が生じた理由

詳細なデータ分析に時間を要したことから思うように研究成果をまとめられなかった.次年度は,学会発表,論文の投稿・掲載に向け,学会参加費や英文校正費に使用する.

  • 研究成果

    (15件)

すべて 2024 2023

すべて 雑誌論文 (3件) (うち査読あり 3件、 オープンアクセス 3件) 学会発表 (12件)

  • [雑誌論文] 回復期リハビリテーション病棟に入退棟した低栄養リスクを有する脳卒中患者における栄養状態の推移の実態と日常生活動作改善度への影響2024

    • 著者名/発表者名
      石野晶大, 山田和政, 牧 芳昭
    • 雑誌名

      理学療法学 (in press)

      巻: - ページ: -

    • 査読あり / オープンアクセス
  • [雑誌論文] Relevance of Visual Acuity and Depth Perception to Performance on the Purdue Pegboard Test2024

    • 著者名/発表者名
      Kenta Kunoh, Daisuke Kimura, Shun Murai, Takuma Kaiko, Naoki Tomiyama, Kazumasa Yamada
    • 雑誌名

      Optometry & visual performance (in press)

      巻: - ページ: -

    • 査読あり / オープンアクセス
  • [雑誌論文] 回復期リハビリテーション病棟に入棟した脳卒中患者における入院期間中の身体機能・能力評価の変化量を用いた退院時の歩行自立度の予後予測-決定木分析を用いた検証-2023

    • 著者名/発表者名
      石野晶大, 山田和政, 藤井博昭, 三田琢磨, 細井雄一郎
    • 雑誌名

      愛知県理学療法学会誌

      巻: 35 ページ: 96-103

    • 査読あり / オープンアクセス
  • [学会発表] 脳卒中患者の移乗動作における回転相での下肢荷重量に関する一考察2024

    • 著者名/発表者名
      亀崎柊希,越智亮,久納健太,山田和政
    • 学会等名
      第43回回復期リハビリテーション病棟協会研究大会
  • [学会発表] 嚥下外来の開設により,医療・介護施設間の連携による食支援を図った一症例2023

    • 著者名/発表者名
      岩越帆乃夏,永田和美,山田和政,國枝顕二郎,安藤弘道
    • 学会等名
      第24回日本言語聴覚学会inえひめ
  • [学会発表] 高齢者の転倒リスクと関連する転倒回避ステップ戦略を判別する敏捷性検査の確立2023

    • 著者名/発表者名
      越智 亮, 早矢仕宇理, 中村美月, 子林卓司, 村上ま比呂, 山田和政
    • 学会等名
      第39回東海北陸理学療法学術大会
  • [学会発表] 脳幹出血後眼球運動障害を呈した症例に対する眼球運動トレーニングの効果と歩行時の視線の変化2023

    • 著者名/発表者名
      青山実空,中村美月,木村大介,山田和政
    • 学会等名
      リハビリテーション・ケア合同研究大会広島2023
  • [学会発表] 眼球運動障害に対する追従性眼球運動を用いたリハビリテーション介入効果の検討2023

    • 著者名/発表者名
      中村美月,木村大介,青山実空,山田和政
    • 学会等名
      リハビリテーション・ケア合同研究大会広島2023
  • [学会発表] 視機能の介入が手指巧緻性の改善に影響を及ぼすのか2023

    • 著者名/発表者名
      村井舜,木村大介,久納健太,山田和政
    • 学会等名
      第7回日本リハビリテーション医学会秋季学術集会
  • [学会発表] 地域在住高齢者の敏捷性検査と下肢筋力発揮率は転倒回避動作におけるステップ戦略を判別する2023

    • 著者名/発表者名
      越智 亮, 早矢仕宇理, 中村美月, 青山美空, 子林卓司, 村上ま比呂, 林 尊弘, 山田和政
    • 学会等名
      第7回日本リハビリテーション医学会秋季学術集会
  • [学会発表] 慢性閉塞性肺疾患患者の介入前後のDLPFCのOxyヘモグロビン濃度の変化量の比較2023

    • 著者名/発表者名
      立岩慧士,木村大介,久納健太,山田和政
    • 学会等名
      第7回日本リハビリテーション医学会秋季学術集会
  • [学会発表] 決定木分析を用いた回復期リハビリテーション病棟の入院日数への影響因子の検討2023

    • 著者名/発表者名
      柳瀬陸,木村大介,久納健太,越智亮,山田和政
    • 学会等名
      第7回日本リハビリテーション医学会秋季学術集会
  • [学会発表] 理学療法士による職員に対にする腰痛予防の取り組み2023

    • 著者名/発表者名
      今井優利, 小池莉歩, 山田和政
    • 学会等名
      第34回全国介護老人保健施設大会宮崎
  • [学会発表] 機械学習を用いたバランス機能に影響を及ぼす要因の検討2023

    • 著者名/発表者名
      櫻木裕夢,木村大介,久納健太,備前宏紀,山田和政
    • 学会等名
      第22東海北陸作業療法学会
  • [学会発表] 排泄動作の自立度に及ぼす影響~機械学習を用いた予測因子の検討~2023

    • 著者名/発表者名
      久納健太,木村大介,備前宏紀,山田和政
    • 学会等名
      第22東海北陸作業療法学会

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公開日: 2024-12-25  

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