研究課題/領域番号 |
20K11047
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研究機関 | 岩手県立大学 |
研究代表者 |
工藤 朋子 岩手県立大学, 看護学部, 教授 (50305265)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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キーワード | 訪問看護情報提供書 / 地域連携 / ケアマネジメント / 研修プログラム |
研究実績の概要 |
令和2年度に実施した「訪問看護情報提供書の記載に関する実態調査」について、学会発表を行った(調査結果は令和2年度実施状況報告書参照)。約1ヵ月間のオンデマンド配信により、学術集会参加者(地域看護に関連する職種)に実態を発信することができた。 訪問看護師を対象とする、訪問看護ステーションと自治体の連携を強化するための「研修プログラム」案の作成では、双方の理解を促すために、以下の内容を含めることとした。①市区町村における訪問看護情報提供書の活用実態(市区町村が求めている有効な記載内容など)、②各訪問看護ステーションの訪問エリア(市区町村)における保健福祉サービスの概要・相談窓口、③地域包括支援センターの機能、④訪問看護師が捉える利用者・家族の生活ニーズ、自治体からの求めはないが連携する必要性を感じている利用者・家族の状況、⑤グループワーク(自治体保健福祉部門保健師、地域包括支援センター看護職と訪問看護師の連携を強化していくためには) 本研究の学術的独自性である双方の視点(情報を提供する訪問看護ステーションと情報を受け取る自治体)から、研修プログラムの内容を考案することができた。また、本研究の独自性である看看連携(訪問看護ステーション、自治体保健福祉部門保健師、地域包括支援センター看護職)の強化につながる内容として、能動的学習(演習)を組み込む案を検討することができた。 本研究は訪問看護師を対象とする研修プログラムの開発を目的としているが、実態調査から、診療報酬で訪問看護情報提供療養費を算定している訪問看護ステーションであっても、情報提供の意義を見い出せずにいる実態が浮かび上がったため、今後は自治体看護職を対象とする研修内容も検討していく必要がある。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
コロナ禍で学内実習の対応等が増え、本務の教育活動と研究推進の調整を図ることができなかった。具体的には「研修プログラム」案の作成に留まり、専門家会議による内容検討には至らなかったため、やや遅れていると評価した。
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今後の研究の推進方策 |
令和3年度に学会発表した「訪問看護情報提供書の記載に関する実態調査」については、関連学会誌に論文を投稿する。 「研修プログラム」案については、専門家会議を開催し、内容を精選した上で訪問看護師を対象とする研修会を実施する。
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次年度使用額が生じた理由 |
令和3年度に予定していた専門家会議を実施しなかったため、予定していた謝金の支出がなかった。次年度に実施予定の専門家会議、研修会開催において謝金、交通費等として使用する予定である。
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