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2021 年度 実施状況報告書

認知症の人の活動の質評価(A-QOA)の開発:信頼性,妥当性と実装可能性の検証

研究課題

研究課題/領域番号 20K11055
研究機関県立広島大学

研究代表者

西田 征治  県立広島大学, 保健福祉学部(三原キャンパス), 教授 (90382382)

研究分担者 小川 真寛  神戸学院大学, 総合リハビリテーション学部, 准教授 (00732182)
白井 はる奈  佛教大学, 保健医療技術学部, 准教授 (90346479)
藤巻 康一郎  県立広島大学, 保健福祉学部(三原キャンパス), 教授 (50324570)
坂本 千晶  県立広島大学, 保健福祉学部(三原キャンパス), 助教 (00876899)
池内 克馬  県立広島大学, 保健福祉学部(三原キャンパス), 助教 (20876883)
研究期間 (年度) 2020-04-01 – 2023-03-31
キーワード認知症 / 活動の質 / 評価ツール / 妥当性
研究実績の概要

今年度は,前年度(令和2年度)に研究が終了しなかった,活動の質評価法(A-QOA)の信頼性検証(研究1)の続きと,A-QOAの妥当性検証(研究2)の準備を行った。
研究1では,研究対象者19名のうち残り3名の協力を得てデータを収集することができた。具体的には,ZOOMとVimewoを活用して認知症の人が活動をしている映像(6場面)を見てA-QOAで評定したデータを提出させ,その1か月後に再度同じ映像を見て評定したデータを提出させた。これにより昨年度から収集したデータは対象者19名分となった。これらのデータを統計解析にかけた結果,級内相関係数は0.9を超えており,A-QOAの高い評価者内信頼性が確認された。
研究2では,A-QOAの基準関連妥当性を検証することを目的として,まずA-QOAと比較する評価ツールの検討を再度行った。文献レビューを通して検討した結果,認知症の人の活動中の状態を評価するツールとして信頼性と妥当性が確認されている認知症ケアマッピング(DCM)が最適と判断された。そこで研究計画書を作成し,県立広島大学研究倫理委員会に提出して審査を受けた結果,3月に承認された。研究対象者は,A-QOAとDCMの両評価ツールを適切に使用できる必要があるため,その人材を養成する必要があった。そこで4名の作業療法士の協力が得られたため,3月に開催されたDCMのオンライン研修会に参加させた。また,必要なデータ数を算出した結果,A-QOAとDCMを使って採点するための資料映像は10場面分が必要であることが分った。そこで,健康高齢者(キャラバンメイト)の協力を得て認知症の人が活動を行っている場面の映像を3場面撮影した。これらの映像と研究1およびA-QOA研修会の映像を編集してデータ収集用の資料映像を一部作成した。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

4: 遅れている

理由

前年度に新型コロナ感染症の影響を受けて研究1(A-QOAの信頼性検証)の進捗が遅れたことに加え,今年度も同様の影響を受け,A-QOAの研修会が開催できず,研究2(A-QOAの妥当性検証)の研究対象者であるA-QOAとDCMを適切に使用できる人材を育成することができなかったことが理由の一つである。また,DCMの研修会の開催が今年度末(3月)だったことで研究対象者の確保が早い時期に出来なかったことも研究の進捗が遅れた理由の一つである。

今後の研究の推進方策

研究1(A-QOAの信頼性検証)の結果をまとめ論文投稿の準備をする。研究2(A-QOAの妥当性検証)では,研究対象者となる人材を育成するためにA-QOAの研修会をオンラインで開催する。データ収集に使用する映像(認知症の人が活動をしている場面の映像)の編集作業を修了させ,ZOOMとVimeoを活用してオンライン上で映像の視聴と採点ができる準備を整える。研究参加の意思を示した対象者に,インフォームドコンセントを行ったあとに実験を行い,デーを収集する。具体的には,オンラインでA-QOAとDCMを適切に使用できるかを確認するためのセッションを開催し,必要に応じてマニュアルを用いて採点方法を確認させる。そして,研究の実施方法やデータ提出方法を説明し,期限内にデータを提出するよう求める。研究3(A-QOAの実装性検証)を実施するために研究計画書を作成し,県立広島大学研究倫理委員会に提出する。

次年度使用額が生じた理由

研究1(A-QOAの信頼性検証)の執筆が遅れ,論文投稿に必要な経費を支出しなかった。研究2(A-QOAの妥当性検証)の進捗が遅れ,実験研究が実施できなかったため,研究対象者や研究協力者(資料映像作成に協力する認知症の人)への謝礼をすることができなかった。また,新型コロナ感染症の影響を受け,分担研究者との対面での会議や,A-QOA研修会が開催できなかったことが次年度使用額が生じた理由である。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2021

すべて 学会発表 (2件)

  • [学会発表] A‐QOA(活動の質評価法)による馴染みのある活動とない活動の比較~認知症の事例を通して~2021

    • 著者名/発表者名
      白石壮太,西田征治,小川真寛,白井はる奈,坂本千晶
    • 学会等名
      第33回日本老年医学会中国地方会
  • [学会発表] A-QOAの活用によりBPSDが改善し活動の質が高まった一事例:重度認知症のある女性への根拠のある作業療法実践2021

    • 著者名/発表者名
      坂本千晶,小川真寛,西田征治,白井はる奈
    • 学会等名
      第55回日本作業療法学会

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公開日: 2022-12-28  

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