1.8月に足の健診として、S小学校児童267人の足裏アーチ、足部観察を実施し、フットプリントデータとあわせてフィードバックした。外反母趾などの足趾の変形や、巻き爪などの足爪トラブルは、学年が上がるについてトラブルを抱える総数が増え、深爪は、自分で爪を切る児童に多くみられた。 2.外反扁平足の児童モニター9名の介入を継続し、6名は改善、2名は維持、1名はやや悪化傾向を示した。校長、養護教諭、佐久市職員、モニター児童保護者と今後の継続に関して意見を交換した。本人の身体的な要素や経過中の怪我による中断や、過体重が要因と考えられたがさらなる探求が必要である。 3.啓発活動として、2022年は、3月、7月、12月、2023年3月に足育通信を発行し保護者と教職員に配付した。保護者アンケートの返信は59通(回収率26.7%)と少なかったが、個別フィードバックへの感謝と調査の継続を望む声が多かった。また、S小学校教職員の36人にアンケートを実施し11人(回答率30.5%)から回答を得た。足の健康や靴の選び方・履き方教育を受けた経験がある人は3割で、児童の足の健康のために必要とされる教育内容は「靴の選び方」と「靴の履き方」9人(81.8%)であった。 4.9月に子ども用フットプリンターが完成し、SAKU超元気フェスティバルで幼児30人のフットプリントを採取できた。次年度以降の保育園児の足の健診に活用していく予定である。広報のため子どもの靴の選び方・履き方のオリジナルポスターを製作した。 3年間の調査を通して、1年生の足の健診時に、すでに爪や足趾変形などがあることが判明した。小学校で指定されている上履き等によって4月の入学から8月の健診時までの4か月に生じる変化なのか、就学前に問題を生じているのかを、今後、保育園児に焦点を当ててて発生原因と時期との関係、予防策を追求していく予定である。
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