| 研究課題/領域番号 |
20K11063
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| 研究機関 | 川崎医療福祉大学 |
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研究代表者 |
小薮 智子 川崎医療福祉大学, 保健看護学部, 講師 (70435345)
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| 研究分担者 |
上野 瑞子 川崎医療福祉大学, 保健看護学部, 講師 (00808230)
竹田 恵子 川崎医療福祉大学, 保健看護学部, 教授 (40265096)
井上 かおり 岡山県立大学, 保健福祉学部, 助教 (70771070)
實金 栄 岡山県立大学, 保健福祉学部, 准教授 (50468295)
松田 美鈴 川崎医療福祉大学, 保健看護学部, 助教 (40794996)
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| 研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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| キーワード | ストレングス / 高齢者 / ケアサイクル |
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| 研究実績の概要 |
ケアサイクルにある高齢者のストレングスを測定する尺度を開発し，その妥当性と信頼性を検討することを目的に，ラップのストレングスモデルに基づき，個人のストレングス3因子「熱望」「自信」「能力」，環境のストレングス3因子「社会関係」「資源」「環境」各3項目，計18項目からなる尺度を作成した．質問項目は前年度にまとめた「自宅へ退院した高齢者のストレングスに関する質的研究～退院支援看護師へのインタビューより～」の結果を基に作成し，研究者間で繰り返し議論することで内容妥当性の確保に努めた．調査対象者は，本研究への参加を自己決定でき質問紙調査への回答が可能な要支援・介護認定を受けた高齢者，あるいは介護予防サービスを利用している高齢者とした．全国の相談施設，生活施設，介護サービスを提供する事業所に配布を依頼し，対象者へ無記名自記式質問紙調査を実施した．調査時期は2021年3月～7月であった．分析の対象は212名であった．冗長性の高い項目を削除することを目的に項目間の相関係数を確認したが，0.8を超えるものはなかった．外的側面からみた妥当性を確認するため，CEQと自尊感情尺度との相関係数を確認し，有意な中程度の相関が確認できた．ラップのストレングスモデルに基づいた，高次因子モデルのデータへの適合度は，統計学的許容水準にあった．また，ω信頼性係数も高い値を示し，内的一貫性が確認できた．
以上より，信頼性，妥当性が確認されたケアサイクルにある高齢者のストレングス尺度が作成できた．
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| 現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
本年度の研究計画は，ケアサイクルにある高齢者のストレングスを測定する尺度を作成することであった．調査と分析は実施でき，尺度が完成したが，学会発表のみで論文投稿に至っていない状況である．
理由は，コロナ禍に関連して，質問紙の回収率が想像以上に低く，調査依頼の作業を2度追加したためである．そのため調査に5か月かかり，計画の遅れにつながった．
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| 今後の研究の推進方策 |
次年度は，今回作成したストレングス尺度を用い，ケアサイクルにある高齢者のストレングスに関連する要因（援助者の関わり）を明らかにすることを目的に，質問紙調査を実施する予定である．本研究で明らかになった関連要因に介入することで，高齢者がストレングスを発揮する支援が可能になり，過剰な介護サービスの縮小につながると考える．さらには，高齢者のエンパワーメントを促進し，Quality of Lifeの向上につながると考える．
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| 次年度使用額が生じた理由 |
新型コロナウィルス感染拡大により学会がオンラインとなり，旅費が生じなかったことから次年度使用額が生じた．
来年度は再度，質問紙調査を予定しているが，今年度の調査同様，回収率が低いことが見込まれ，質問紙の印刷代，および郵送費に充てる予定である．
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