研究課題/領域番号 |
20K11080
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研究機関 | 令和健康科学大学 |
研究代表者 |
岩倉 真由美 令和健康科学大学, 看護学部, 講師 (70743748)
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研究分担者 |
梅本 直子 福岡国際医療福祉大学, 看護学部, 准教授 (10390311)
岩木 三保 九州大学, 医学研究院, 講師 (10611345)
楠葉 洋子 福岡国際医療福祉大学, 看護学部, 教授 (90315193)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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キーワード | 透析看護 / ヘルスリテラシー / ヘルスコミュニケーション / セルフマネジメント支援 |
研究実績の概要 |
本研究は高齢血液透析患者の主体的自己管理行動を支援するヘルスコミュニケーションモデルの開発を目指している。 今年度は第1段階の高齢血液透析患者の療養生活におけるヘルスリテラシーの構成要素を明らかにすることを目的とした。そこで、日本透析医学会が公表している教育関連施設にて治療を受けている65歳以上の高齢血液透析患者16名を対象にインタビュー調査を実施した。研究参加者はいずれも適切な自己管理行動を実行しながら療養生活を活き活きと過ごされていると施設管理者が推薦する方々であった。インタビュー内容は、療養生活で(意識して)行っている自己管理行動についての「情報の入手、理解、評価、活用」とした。インタビューの内容を分析した結果、家族や友人、地域活動への参加、人との交流、治療を受ける以前の趣味や楽しみのある生活を継続すること等が生きる支えや生きがいとなっており、自己管理行動の継続や改善を促進していることが明らかとなった。また、透析導入前から今に至る療養生活の失敗や困難の経験から学びを得て、新たな課題を明確にして対処しており、その都度課題を乗り越えながら今の自分があることが語られていた。そこには患者自身だけでなく医療者や家族、友人のサポートによる自己管理に関する内容の吟味、何をどのようにしていくかといった意思決定、工夫しながら実行している自己管理行動の様相があるということが詳らかとなった。今後本研究で明らかとなった内容を学会で報告する予定としている。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
前年度COVID-19第6波の影響によってインタビュー調査を一時中断した。今年度の5月感染状況が一旦収束したことを受け、再度研究協力施設及び研究協力者と調整し、インタビュー調査を終了したため時間を要した。現在概ね分析を終了し、第2段階の尺度開発に着手している。
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今後の研究の推進方策 |
第2段階の高齢血液透析患者のヘルスリテラシー尺度を作成し、透析医療や看護に卓越している腎不全看護認定看護師や腎臓内科領域専門医、腎臓専門医を対象に調査項目の妥当性などを含め面接調査を行う予定である。
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次年度使用額が生じた理由 |
COVID-19によって研究初年度及び次年度に影響があり、予定していたスケジュールが後ろ倒しとなって進行中であるため。次年度は第2段階の質問紙調査及びデータ分析に伴う物品の購入等にあてる。
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