研究課題/領域番号 |
20K11081
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研究機関 | 慶應義塾大学 |
研究代表者 |
江口 洋子 慶應義塾大学, 医学部(信濃町), 訪問研究員 (70649524)
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研究分担者 |
藤澤 大介 慶應義塾大学, 医学部(信濃町), 准教授 (30327639)
小松 浩子 日本赤十字九州国際看護大学, 看護学部, 教授 (60158300)
河野 隆志 杏林大学, 医学部, 教授 (60327509)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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キーワード | 医療同意 / 意思決定支援 / 高齢者 / 認知機能低下 / 教育 |
研究実績の概要 |
患者が認知機能の低下を伴う場合、治療に対する意思決定能力の有無の判断が困難なことがある。この場合には、通例として家族から治療に対する代諾が得られれば、治療を進めることが可能になるが、本当に患者の意思を反映したものかどうか迷いが残るところである。 加齢により認知機能低下あるいは認知症の発症のリスクになるが、心臓弁膜症の有病率もあがることが知られている。本研究では大学病院における経カテーテル的大動脈弁植込み術適応の高齢患者の医療同意に関する意思決定能力評価と支援に関する診療録調査を行っている。本年度は、調査が完了し、データセットを完成させた。また、このデータセットにより、経カテーテル的大動脈弁植込み術適応の高齢患者における、認知機能低下者(認知症を疑う者)の割合が算出でき、実態を明らかにした。 また、心臓弁膜症の治療選択場面において、認知機能の低下を伴う高齢者に対して医療者が使用可能な資料について、ディシジョンエイドとしての妥当性について専門家と議論し、内容を改訂中である。さらに医療者が、本人ならびに家族に対する医療同意における本人の意思尊重ならびに家族の支援について説明可能な資料を作成し、実臨床での使用を開始した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
COVID-19の影響のため一部の研究実施方法を変更し、後向き研究として診療録調査を開始したが、順調に調査が完了し、解析中であるため。
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今後の研究の推進方策 |
目的を果たすための研究を加速させ、予定通り進めていく。
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次年度使用額が生じた理由 |
COVID-19の影響で、国際学会への参加費や旅費、ならびに国内学会への参加費や旅費が不要になったため。
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