研究課題/領域番号 |
20K11082
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研究機関 | 東海大学 |
研究代表者 |
池内 眞弓 東海大学, 健康学部, 准教授 (70710672)
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研究分担者 |
田中 美加 北里大学, 看護学部, 教授 (70412765)
森 祥子 東海大学, 医学部, 講師 (10548689)
岡本 武志 東海大学, 健康学部, 講師 (80638320)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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キーワード | 高齢者 / 認知機能 / QOL / 社会活動 |
研究実績の概要 |
介護付き有料老人ホーム等に入居をしている高齢者に「仕事」を担ってもらう事で、精神・身体面での機能低下を防ぎ、収入を得る事でより豊かな生活を送れる環境・仕組を構築する。具体的には、要支援・要介護高齢者であっても施設内で無理なく担える「仕事」を選定し、実施をする為の体制の構築と参加高齢者のマインドアップを目指している。また「仕事」に取り組む事で得られる精神的・身体的効果を検証し、認知症やフレイルの予防に繋げていく事が目的とし実施している。具体的には以下の2点について実施中である。 1.高齢者の活躍の場の創出、対価を得ることが出来る仕組みを構築する。 2.仕事に取り組む事で得られる精神的・身体的効果を検証する。 「高齢者の活躍の場の創出、対価を得るしくみの構築」に関しては、施設内での活動のシステムは構築でき、活動を開始する事ができている。しかしながら「仕事に取り組む事で得られる精神的・身体的効果の検証」については、COVID-19の感染拡大により研究を一時中断する状況であったが、現在は再開し35名のデータ取得ができている。すべてのデータ取得が終了していないため、詳細な解析は実施できていないが、「仕事」を行っているグループは、「仕事」を行っていないグループと比較し、活動量が多く認知機能が維持・向上している傾向が認められている。今後、研究参加の同意を得ている10名のデータ取得を行い、総合的に解析を行う予定である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
高齢者の活躍の場の仕組みの構築はすでにできている。活動も開始しているが、COVID-19の感染拡大状況により、高齢者介護施設への訪問制限や、「仕事」の活動を一時中断・するという状況であった。そのため、データ取得がやや遅れているが、現在は活動が再開できているため、目標人数のデータ取得が行える予定である。
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今後の研究の推進方策 |
「高齢者の活躍の場、仕組み」のシステムの構築は行えているため、引き続き本システムを用いての「仕事に取り組む事で得られる身体的・精神的効果の検証」のデータ取得・また総合的な解析を実施する。 同時にシステムの問題点の抽出・改善を行い、今後も継続した活動が実施できるようにしていく。 また、現在研究は再開できているが、未だCOVID-19の感染は収束していない状況である。状況をみながら、2021年度に開発した認知機能を評価するソフトウェア等も利用、感染対策として対象者と接触する時間や頻度を減らし研究参加者の安心・安全を確保して上で実施していく。
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次年度使用額が生じた理由 |
COVID-19の感染拡大により、研究が一時中断していたため、使用できない経費が発生していた。研究も再開できたことから、今後、予定していたデータ取得に関わる消耗品の購入、予定していた解析ソフトの購入、学会発表、論文作成・英文校正費用として使用する。
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