研究課題/領域番号 |
20K11094
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研究機関 | 秋田大学 |
研究代表者 |
永田 美奈加 秋田大学, 医学系研究科, 講師 (10461716)
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研究分担者 |
鈴木 圭子 秋田大学, 医学系研究科, 教授 (10341736)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2025-03-31
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キーワード | 口腔機能 / 栄養状態 / 要支援・軽度要介護高齢者 |
研究実績の概要 |
本研究の目的は、要支援・軽度要介護高齢者の口腔機能・栄養状態とメンタルヘルスとの関連を明らかにし、口腔機能維持・向上のための支援への示唆を得ることである。 令和5年度は前年度に実施した栄養状態と口腔機能を含む他項目との関連についての分析結果をもとに論文を作成し投稿した。また、要支援・軽度要介護高齢者の口腔健康管理行動と関連要因について新たに分析し学会で発表した。具体的な調査項目は、1)口腔健康管理行動:1年以内の歯科受診の有無、かかりつけ歯科の有無、口腔への関心の有無、口腔健康情報を得る機会の有無の4項目、2)口腔衛生状態:Tongue Coating Index(TCI)、3)他項目:義歯の有無、CDR、機能的自立度評価(FIM)、基本属性は要介護度、年齢、性別であった。対象の状況として、歯科受診あり57.5%、かかりつけ歯科あり67.0%、口腔への関心あり56.6%、口腔健康情報を得る機会あり45.3%で、歯科受診やテレビ等で情報を得ていた。口腔衛生状態不良者(TCI 50%以上)45.3%、義歯使用者66.0%であった。歯科受診・かかりつけ歯科・口腔への関心・口腔健康情報を得る機会の有無すべてに関連があったのは、年齢、要介護度、CDR、FIMであった。口腔健康への関心とTCIにおいても関連がみられた(いずれもp<0.05)。生活機能や認知機能低下から歯科受診困難となり、情報を得る機会や口腔への関心の減少にもつながると考える。歯科受診時の交通手段や付き添い、訪問歯科の充実を図る必要がある。口腔への関心が高まるような意識づけにより口腔衛生を保持できるよう支援する必要がある。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
これまでの調査結果をまとめ、論文作成・投稿した。 また、新たな分析結果について学会で発表することができた。
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今後の研究の推進方策 |
これまでの調査結果で未発表の内容についてまとめ、学会で報告する。
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次年度使用額が生じた理由 |
参加学会のうち1つがオンライン開催となり、旅費の使用額が予定より少なくなった。 次年度も学会において結果の公表を予定しており、その準備および旅費として使用する。
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