研究課題/領域番号 |
20K11131
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研究機関 | 和歌山県立医科大学 |
研究代表者 |
山本 明弘 和歌山県立医科大学, 保健看護学部, 博士研究員 (20320054)
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研究分担者 |
廣西 昌也 和歌山県立医科大学, 医学部, 教授 (80316116)
早川 博子 和歌山県立医科大学, 保健看護学部, 助教 (30722897)
川村 晃右 京都橘大学, 看護学部, 准教授 (20708961)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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キーワード | 瞑想 / 認知症 / 介護家族 / 精神的健康 / 心理的ストレス / 介護負担 |
研究実績の概要 |
2023年度は、2022年に和歌山県立医科大学附属病院紀北分院認知症疾患医療センターで夏期と秋期に実施されたゆるめる瞑想会(各4回)で得た、介護家族のデータを詳細に分析し、同年度日本スピリチュアルケア学会で発表した。新型コロナウイルスの影響により2022年からの瞑想会開催および調査となり、また参加者数制限により対象者は10名であった。効果は日本版GHQ30項目(J-GHQ_30:精神的健康)、SRS18項目(SRS_18:心理的ストレス)、日本版ZBI8項目(J-ZBI_8:介護負担)を用いて評価した。両期ともに第1回瞑想会直前をベースライン得点として、それと第1回直後・第4回直後・第4回2週間後のそれぞれの得点とをウィルコクスン符号付順位和検定を用いて2群比較した。平均年齢は67.4±13.3歳(42歳~82歳)、性別は女性8名、男性2名であった。J-GHQ_30は、総合得点では第1回直後・第4回直後・第4回2週間後に有意な低下を認めた。下位項目では〈一般的疾患傾向〉において第4回2週間後に、また〈不安と気分変調〉において第4回直後・第4回2週間後に、また〈睡眠障害〉において第1回直後・第4回直後・第4回2週間後に、それぞれ有意な低下を認めた。SRS_18は、総合得点では第1回直後に有意な低下を認めた。下位項目では〈不機嫌・怒り〉において第1回直後に、〈無気力〉において第1回直後・第4回2週間後に、それぞれ有意な低下を認めた。J-ZBI_8では、総合得点では第1回直後に有意な低下を認めた。下位項目では、〈personal strain〉において第1回直後・第4回直後に有意な低下を認めた。本瞑想は,介護家族の精神的健康、心理的ストレス、介護負担を改善し、中でもJ-GHQ_30で評価される〈一般的疾患傾向〉〈不安と気分変調〉〈睡眠障害〉では、その効果が持続する可能性がある。
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