研究課題/領域番号 |
20K11141
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研究機関 | 岐阜医療科学大学 |
研究代表者 |
薬袋 淳子 岐阜医療科学大学, 看護学部, 教授 (10445124)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2025-03-31
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キーワード | 認知症予備軍 / MCI / 軽度認知症 / ポピュレーションアプローチ / 介入研究 / サポーター養成講座 |
研究実績の概要 |
本研究の目的は、軽度認知障害(MCI)からの回復を目指したコミュニティ創出およびポピュレーションアプローチの検証である。 2年目となる2021年度は、①対象者の1年後MCI有無を確認、②プログラム実施成果を統計的に分析しリーフレット再作成、③対象者の中から市民サポーター募り養成を目的に進めた。コロナ渦の影響により、予定していた人数には到達していないが、段階を踏んで進めている。段階的に進めているため、調査の終了が遅くなるが、約250名は終了できた。よって、目的は、ほぼ達成できたといえる。 今年度は、総説を1本投稿し、本研究についてSystematic Reviewし、内容をまとめたものを報告した。次年度は、実態の報告を投稿する予定である。 市民サポーター養成についても、3回の講座を企画し、外部の認知症専門医を含め、協力をいただき、第一回目の養成講座を終えた。100名に及ぶ参加者があり、認知症に対する関心の高さを実感した。 今後も研究を継続させ、対象者を増やし、研究の信頼性と妥当性の検証ができるまでにもっていきたい。研究者と看護学生、および地域包括支援センターと地域在住高齢者が協同で取り組む本事業は、学術的独自性と創造性をもっていると考える。また、もう一つの利点としては、超高齢社会を担っていく学生が本研究に参加することで、高齢化の実態を把握でき、看護学生として、さらには自身の世代がすべきことを考える機会になることである。本研究における取組が、当該地域住民全体に波及し、わが国の取り組みとして浸透していくことに繋げていく。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
コロナ渦の影響で、対象人数の設定までに達成していないが、段階的に進めているため、概ね順調といえる。 介入においては、予想以上にマンパワーを要するが、予算内で運営できるよう努力している。
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今後の研究の推進方策 |
地域在住高齢者、および、自治体と専門職者が、本研究に対し協力的であるため、現時点で対象者が増えている。対象者が増えることで、データの信頼性も高くなるため、このまま進めていく。 本取り組みは、マンパワーを要するため、今後はどのように工夫し、マンパワーを最小限にして実施できる方策を検討していきたい。 次年度は4年目になるため、次のステップを検討していきたい。
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次年度使用額が生じた理由 |
予定していた介入の対象者3グループが、コロナ渦の影響で、次年度の実施になった。 よって、この分の人件費および物品費が今年度使用できなかった。
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