研究実績の概要 |
本研究は、加圧トレーニングを応用した有酸素運動による心疾患患者のリハビリテーションに期待される効果と安全に関する科学的基礎資料を得ることを目的としている。 当初計画では、研究1年目に有酸素運動に適した加圧条件を検証する予定であった。しかし、COVID-19のパンデミックにより思うようにデータ測定ができなかった。感染拡大が落ち着いた時期を見計らって被験者を募り、測定条件を簡素化(加圧の強さを5条件から200mmHgの1条件へ、表面筋電図活動を大腿直筋のみへ変更)して実験時間を短縮し、8名の健常若年成人男性を対象として実験を行った。運動課題は加圧なし条件および加圧あり条件における漸増負荷の自転車エルゴメータ運動とした。各条件の運動課題は、最低1週間以上空けた2日間で実施した。運動課題中における被験者の右脚大腿直筋筋活動、循環動態(心拍出量、一回拍出量、心係数、全末梢血管抵抗係数、駆出率、平均動脈血圧)を収集した。これらのデータは現在研究代表者が解析中である。 また、最初に実験に参加した1名分のデータをパイロットデータとして投稿し、論文掲載された。Mizushima Y., Uematsu A., et al., The effects of moderate blood flow restriction induced by KAATSU on muscle activation, heart rate, and rate of perceived exertion during low-intensity aerobic exercise: A pilot study. Int J KAATSU Training Res, 16 (1): 1-4, 2020.
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