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2021 年度 実施状況報告書

行動変容ステージに基づいた個別勧奨システム構築による心臓リハビリ継続率向上

研究課題

研究課題/領域番号 20K11201
研究機関国立研究開発法人国立循環器病研究センター

研究代表者

中西 道郎  国立研究開発法人国立循環器病研究センター, 病院, 客員研究員 (60378726)

研究分担者 三浦 弘之  国立研究開発法人国立循環器病研究センター, 病院, 医師 (70816834)
研究期間 (年度) 2020-04-01 – 2023-03-31
キーワード行動変容 / 心臓リハビリテーション / 二次予防 / 教育資材
研究実績の概要

心臓リハビリテーションは循環器疾患の再発予防や運動耐容能の向上効果があることが確立されており、ガイドラインでも強く推奨されている。一方、実施率が非常に低く、患者のモチベーションを高めるためのアプローチが必要である。
心臓リハビリテーションへのアドヒアランスの重要性を検討するため、今年度、当センターの心臓リハビリテーションに参加した心不全患者を対象に後ろ向き解析を行った。その結果、3か月の心臓リハビリテーションのプログラムを完遂した患者は完遂しなかった患者に比較し、中央値4.6年の観察期間中の全死亡または心不全入院の複合エンドポイント(34.4% vs 44.6%; P=0,0015)および全死亡(16.9% vs 24.6%:PP=0.0037)が低率であることが明らかになった。また、プログラム完遂した患者は運動耐容能(peak VO2)が8.9±15.8%改善した。このことは、心臓リハビリテーションへのアドヒアランスが、運動耐容能のみならず、患者の予後にも関連しうることを示す結果であり、心臓リハビリテーション参加へのモチベーションを高めるアプローチの重要性を確認する結果であった。
それを踏まえ、今年度は、昨年度から実施していたアンケート調査の解析を行うとともに、ショートビデオの作成を開始した。ショートビデオは、心臓リハビリテーションの内容・重要性・注意事項が理解できる構成としており、心臓リハビリテーションについて全く知らない患者において、心臓リハビリテーション参加への動機づけが可能となることが期待される。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

4: 遅れている

理由

ショートビデオは今年度末に完成予定であったが、COVID19流行によりビデオ撮影ができず、完成が次年度前半にずれ込む見込みとなっている。それに伴い、ショートビデオの有用性について研究が未実施である。

今後の研究の推進方策

ショートビデオ完成後、心臓リハビリテーションの集団療法へ未参加の患者に対して活用し、その有効性について評価を行う予定である。また、リーフレットを用いた前向き試験は、心臓リハビリテーション参加率が週1回以下に低下した患者に対して、リーフレットにより心臓リハビリ参加を促す介入を予定しているが、COVID19の流行状況により外来通院リハビリテーション実施状況が影響をうけるため、COVID19流行状況を注視して試験開始時期を検討する。

次年度使用額が生じた理由

ショートビデオ作成がCOVID19流行により遅延しており、その製作費および成果報告費用が支出できていない。ショートビデオは次年度早期に完成見込みであり、その製作費・成果報告費用として支出予定である。

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公開日: 2022-12-28  

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