研究実績の概要 |
申請者の『皮質脊髄路再生の特許技術』が有効・安全たるかの検証を行った。併せて既報基礎研究と臨床現場発リハビリテーション手法の組み合わせの運動機能回復に最適な条件を網羅的に検証し、今後本技術の可能性を総括した。研究協力者StewardはPTEN deletionが脊髄損傷後皮質脊髄路再生(J.Neurosci.2014, Nat Neurosci.2010)を、申請者の2特許 (特開2012-187149;①)および(特許第7189594;②)実用化が生んだ新たな特許(特許第7201986;③ 神経系細胞の増殖を活性化させるための磁気の制御方法、及び脳・運動機能再建システム)試作機はこれと相同の効果を実験的に示した。
この神経活動依存的可塑性誘導を可能にする渦電流収束磁気刺激装置は(1)コイル直下渦電流強度比で既存法の約30倍で、(2)刺激局在性を100倍に著増し脳mapping までも可能、(3)任意の深部任意のパターンで刺激可能で電気刺激並みの高出力・高解像度を磁気刺激で可能にする。最終年度までにこれらを総合し本特許技術の非劣性/安全性を網羅検証した。その結果、新たな特許第7201986;③による診断機器としての有用性(倫理委員会審査_protocol number: 265)は健常人並びに一部の脳卒中後片麻痺・嚥下障害を有する患者さんにおいて安全に施行できることが確認された (Fujiki M et al., 2022)。
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