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2021 年度 実施状況報告書

全身振動刺激による筋ホルモンirisinおよび脳由来神経栄養因子BDNF発現

研究課題

研究課題/領域番号 20K11227
研究機関弘前大学

研究代表者

藤田 俊文  弘前大学, 保健学研究科, 講師 (60431441)

研究分担者 丹藤 雄介  弘前大学, 保健学研究科, 教授 (00332495)
三上 佳澄  弘前大学, 保健学研究科, 助教 (40709143)
七島 直樹  弘前大学, 保健学研究科, 准教授 (80333730)
研究期間 (年度) 2020-04-01 – 2023-03-31
キーワード全身振動刺激 / Irisin(イリシン) / BDNF(脳由来神経栄養因子) / 認知機能 / 前頭前野 / NIRS
研究実績の概要

令和3年度では、振動刺激実施前後の認知機能の変化についてパイロットスタディを実施した。健常成人28名を対象に、振動刺激周波数8Hz実施群と12Hz実施群の2群に振り分け、座位での側部からの振動刺激を実施した。測定項目は、認知機能検査(脳活バランサーCogEvo)の注意力の指標として「視覚探索(TMT-A・TMT-Bの所要時間および総合点)」、記憶力の指標として「フラッシュライト(総合点、正答数)」とし、振動刺激負荷前後について比較した。結果として、視覚探索は総合点において12Hz実施群で運動後に高点数であった。また所要時間は、TMT-Aは8Hz、12Hzとも有意に短縮し、TMT-Bは12Hzでp=0.055と統計学的な有意差は見られなかったが短縮傾向を示した。フラッシュライトでは、総合点、正答数とも統計学的な有意差は見られなかった。
以上のことから、介入による末梢からの振動刺激は即時的に注意力の向上がみられ、特に注意力と関係が深い前頭前野の機能を促通する可能性が示唆された。加えて、高い振動周波数の方が即時効果が高い可能性が考えられる。本結果を踏まえ、前頭前野活動をより客観的に評価し、加えて振動刺激の周波数による相違をより詳細に検討する必要があると考えられた。なお次年度はより高負荷の振動刺激時の認知機能と前頭前野活動の指標として近赤外線分光法を用いた循環動態測定および脳由来神経栄養因子BDNFやイリシンirisinの発現という観点から検討する予定である。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

4: 遅れている

理由

コロナウイルス関連の影響により、ヒトを対象とする研究に制限があり計画から遅れている。しかしながら、本実験へ向けたパイロットスタディを実施することができたことやその結果から重要な視点を得ることができた。

今後の研究の推進方策

コロナウイルス感染対策は実施済みであり、当初計画した研究計画を実施予定である。また、本実験を実施するにあたり、被験者の募集や実施環境の整備、また共同研究者による試料分析等の準備も整っていることから、令和4年度でのデータ収集および解析は終了可能であるが、コロナウイルス関連で遅延していることを考慮すると期間延長も視野にいれて実施する。

次年度使用額が生じた理由

令和3年度では、本実験の被検者募集時期にコロナウイルス感染者数の増加がみられたことや、その後にまん延防止重点措置が実施された影響で、被検者の募集を延期することとなった。また使用予定であった検査キットの使用期限等も考慮し、実験時期を再考していたが結果として購入を見合わせることになった。令和4年度では、研究時に主に使用する採血・検査キットや謝金等で支出予定としている。また、研究結果発表や論文投稿費等でも使用予定である。

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公開日: 2022-12-28  

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