研究実績の概要 |
医学的に問題のない若年健常者10名を対象として中性温頚下浸水か温水頚下浸水の条件下で、被験者毎に最大酸素摂取量の60%を負荷量として測定を行う予定であったが、感染対策の影響で研究は実施せず、情報収集を主に行った。 次年度に実施する計画として、まず若年健常者を対象とした測定を実施する。安静座位30分の後、温水(42度C)で20分間頚まで浸水(頚下浸水)を安静座位で行い、浸水前、直後、1時間後の血中TNF-α,IL-6,BDNF,Irisin等を測定する。対照実験として、中性温頚下浸水(35度C)安静座位、中性温頚下浸水下でエルゴ運動、温水頚下浸水でエルゴ運動、を負荷し、それぞれ比較検討する。また、CK、LDH等の逸脱酵素と糖代謝に関するグルコース、インスリンを測定する。これらの条件でのMyokines動態から、運動と温浴療法におけるMyokines発現に対する効果と機序を検討する。 次年度以降には、運動機能障害のある高齢者も対象として研究を継続することで、認知症を含めた神経精神疾患や糖代謝障害の発症を予防し、悪化を防げる可能性がある。経験則に頼ってきた温泉医療の臨床・基礎医学的の発展に寄与することが考えられる。
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