研究課題/領域番号 |
20K11247
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研究機関 | 星城大学 |
研究代表者 |
中谷 直史 星城大学, リハビリテーション学部, 准教授 (00421264)
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研究分担者 |
中井 滋 藤田医科大学, 保健学研究科, 教授 (20345896)
大橋 篤 藤田医科大学, 保健学研究科, 准教授 (30310585)
清野 祐介 藤田医科大学, 医学部, 講師 (80534833)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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キーワード | 長期透析 / 筋萎縮 / 筋芽細胞 |
研究実績の概要 |
本研究は、ヒト骨格筋から単離された筋芽細胞を用いて長期透析患者の血清中に存在する可能性がある筋形成抑制因子の探索を目的としている。ヒト骨格筋由来の筋芽細胞はこれまでの研究により単離方法は確立しているが研究代表者の所属機関の異動に伴い新たに骨格筋組織から単離した細胞を用いることが困難となった。そのため、これまでの研究で得られた凍結保存した分化能の高い筋芽細胞を起こして本研究で使用するように研究計画を変更した。凍結保存することで分化能が低下する細胞株が見られたが、比較的分化度が高い細胞株を用いることで、当初の目的通り患者血清を用いたアッセイを進めた。本年度の研究計画であった、患者血清中の血清クレアチニン量をもとに骨格筋量の概算を計算(%クレアチニン産生速度から筋量を予測)した(共同研究者、中井、大橋担当)。その結果、筋萎縮が見られる患者を特定することができた。並行して、1回目の患者血清を用いた筋萎縮作用評価アッセイを行った。ヒト骨格筋由来筋芽細胞を筋管細胞へ分化させ、そこに患者血清を加えて筋管細胞の面積を測定した。現在解析中であるが、患者血清添加により筋管細胞の萎縮が見られる検体があったが、面積変化の度合いが軽度なため現在さらに詳細に解析中である。本年度計画していた、患者血清の解析、患者血清を用いた細胞アッセイが終了したため、現在行っている詳細な解析結果が出れば、2年目以降はその血清の解析を進めて行く予定である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
研究代表者の所属機関の異動により研究環境が変わったため、当初の研究計画よりは少し遅れているが、分担研究者と連携を取り研究を進めているため当初の研究計画に問題はない。
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今後の研究の推進方策 |
現在得たデータ解析を進め、筋萎縮因子を含む患者血清サンプルの特定を行う。また、並行して、既報の筋萎縮測定因子の血中濃度の測定(ELISA法)をおこなう。筋筋萎縮因子を含む患者血清サンプルを精製後、質量分析器を用いた網羅的解析を行う。
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次年度使用額が生じた理由 |
研究代表者の研究機関の異動により、当初計画していた試薬の購入を行わなかったため。研究実施2年目以降で購入する予定である。
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