研究課題/領域番号 |
20K11275
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研究機関 | 国立障害者リハビリテーションセンター(研究所) |
研究代表者 |
星野 元訓 国立障害者リハビリテーションセンター(研究所), 学院(研究所併任), 義肢装具士 (30425657)
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研究分担者 |
白銀 暁 国立障害者リハビリテーションセンター(研究所), 研究所 福祉機器開発部, 研究室長 (90404764)
高嶋 淳 国立障害者リハビリテーションセンター(研究所), 研究所 福祉機器開発部, 研究員 (90711284)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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キーワード | シーティング / 座位姿勢計測 / 骨盤姿勢 / 前方計測ジグ / 車椅子 |
研究実績の概要 |
車椅子ユーザーにおいて、身体へ様々な悪影響を発生させる座位姿勢の崩れに対し、適切に座位姿勢を評価できていない現状になる。これは座位姿勢の根幹である骨盤姿勢を正しく把握できていないことに由来する。座位姿勢計測に関しては、骨盤3次元的傾斜角度計測方法は国際基準ISO16840-1に上前腸骨棘と上後腸骨棘を計測対象とすることが定められている。しかし、上後腸骨棘が車椅子の構成要素に隠れてしまい、車椅子上での座位計測が困難であるという課題を有している。 そこで、本研究ではISO16840-1に則る既存手法と同程度の精度をもち、前方から簡便に計測推定する骨盤姿勢計測手法の開発を目的とする。方策として[1]直接手法:前方から触知可能な骨盤上の3点、左右上前腸骨棘と恥骨結合の計測による手法、[2]間接手法:左右上前腸骨棘と膝の位置計測から骨盤姿勢を間接的に求める手法の2つを開発することを目的としている。 昨年度に引き続き、今年度は[1]の手法確立に向けて、①左右上前腸骨棘と恥骨結合の骨盤上3点を対象とする計測用ジグの改良を行った。②恥骨結合部を圧迫した場合の皮下脂肪の弾性変形量の計測および姿勢補正方法を検討を継続してを行った。また、[2]の手法に関しては文献調査を基に計測方法・解析について検討を行った。 なお、昨年度に試作した計測ジグにおける計測精度については従来方法との比較に関して、第37回日本義肢装具学会学術大会にて報告を行った。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
新型コロナウィルス感染拡大の影響により、予定していた被験者計測を実施することができなかったため、計測ジグの評価を実施できず、解決できない課題が残ったため。
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今後の研究の推進方策 |
課題として残っている恥骨結合部圧迫における皮下脂肪の弾性変形量に基づく姿勢補正方法を確定し、骨盤姿勢を計測ジグを用いる直接手法と左右上前腸骨棘と膝の位置から算出する測から求める間接手法の2つの手法に関して、感染状況を踏まえた上で被験者計測を進める。
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次年度使用額が生じた理由 |
新型コロナウィルスの影響により、被験者計測に関して広く参加を募ることができなかった こと、および参加を予定していた国内外の学会大会がオンライン形式、もしくは延期となった。また、計測ジグに関して一部改良の必要が残った。 次年度において、実施できなかった分の被験者計測、延期された学術大会への参加、計測ジグに関して一部改良を計画している。
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