研究実績の概要 |
本研究の基盤となる知見を得るために、足の各筋の収縮によって足部と足趾に生じる運動をThiel法固定献体足を用いて3次元的に評価した。本研究は、いままで概念的に理解されていた足部筋が生じさせる足や足趾運動について、定量的・3次元的に評価を行ったという点で新規性がある。この成果について学会発表と英文ジャーナルに投稿し、採用された (Negishi K, Watanabe K, et al.Foot Ankle Surg2022;28:1040-1044)。 基礎的研究から得られた知見をもとに、新規の足部トレーニング法を考案した。このトレーニング法の開発コンセプトは、現在行われているものと比べ、より簡便で、かつ効果が高いということである。さらに、その特徴としては足の内在筋と外在筋を明確に分けてトレーニングをするという点である。肩や体幹などの他の部位では、既にそのような概念でのトレーン具法が存在する。今回の研究で、足について本特徴をもつトレーニング法を開発するという点で新規性がある。 その効果をヒトで検証するべく研究を進めた。現在広く行われ、基礎研究も多いshort-foot-exerciseと比べ、新規トレーニング法は筋収縮をより動員するという成果を得た。この結果は学会で発表し、英語論文として投稿、採用された。(Hirota K, Watanabe K, et al.J Back Musculoskelet Rehabil. 2024)。 以上のように、現在までは概ね研究計画通りに進んでいると考えられる。 今後は新規トレーニング法が実際にヒトで効果をもたらすかを検証していく予定である。
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