研究課題/領域番号 |
20K11297
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研究機関 | 大阪人間科学大学 |
研究代表者 |
奥村 裕 大阪人間科学大学, 保健医療学部, 准教授 (10727572)
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研究分担者 |
高木 都 奈良県立医科大学, 医学部, 研究員 (00033358)
浅田 啓嗣 鈴鹿医療科学大学, 保健衛生学部, 教授 (10440851)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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キーワード | 関節リウマチ / 滑膜細胞 / 機械的刺激 / CRACチャネル |
研究実績の概要 |
滑膜細胞の力学的刺激(shear stress; SS)に対する細胞内カルシウムを介したシグナル伝達経路においてCRACの関与を明らかにすることを目的とし研究を実施した。 これまでに滑膜細胞にSSとしてガラス製マイクロピペットから窒素ガスを噴出させて機械的刺激(shear stress; SS)を加えることにより、滑膜細胞内のCa2+濃度([Ca2+]i )の上昇が確認された。YM-58483を添加すると、Normal FLSの第1回目の反応に対する第2回目の反応は約63.6%に減少したが、RA FLSでは約30.9%とNormal FLSに比べ有意に減少させた。このことから、CRACチャネルの活性化がRA FLSの応答に寄与していることが示唆された。 HC-067047を添加すると、Normal FLSの第1回目の反応に対する第2回目の反応は約33.4%に減少し、RA FLSでは約40.7%に減少した。 また、Ca2+フリーの条件下におけるSSに対する細胞内のCa2+濃度([Ca2+]i )の変化を検証した結果、機械的刺激に対する1回目の応答は観察されたものの、2回目の応答は観察されなかった。このことから、1回目の応答ではERに保存されているCa2+が放出された可能性が示唆された。これらの結果をふまえ、細胞内のORAI1、STIM1、TRPV4タンパク質の発現をウェスタンブロッティング (Western blotting; WB) の手法により検証を実施した。その結果、Normal FLSに比べ、RA FLSにおいて、ORAI1、STIM1の発現が増加しいる傾向が観察された。TRPV4の発現については同程度である傾向が観察された。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
新型コロナ禍により研究するのが困難であり、思うように研究ができなかった。 細胞内のORAI1、STIM1、TRPV4タンパク質の発現をウェスタンブロッティング (Western blotting; WB) の手法により検証を実施し、その結果、Normal FLSに比べ、RA FLSにおいて、ORAI1、STIM1の発現が増加しいる傾向やTRPV4の発現については同程度である傾向が観察されたが、まだ正確な検証ができていない。
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今後の研究の推進方策 |
今後は、正常ヒト滑膜細胞(Normal FLS)および関節リウマチ由来ヒト滑膜細胞(RA FLS)におけるCRACチャネルの働きについて、カルシウムイメージングによる細胞内Ca2+濃度([Ca2+]i )の変化やウェスタンブロッティング (Western blotting; WB) の手法によりにより検証する予定である。これらの検証により、SSにおける細胞内Ca2+濃度([Ca2+]i )上昇時のチャネルの選択性を検証する予定である。
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次年度使用額が生じた理由 |
コロナウィルス感染症により研究の進行が遅れたため。
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