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2022 年度 実施状況報告書

障害者を対象とした機械学習による生活活動分類と身体活動を促す質的介入プログラム

研究課題

研究課題/領域番号 20K11305
研究機関電気通信大学

研究代表者

大河原 一憲  電気通信大学, 大学院情報理工学研究科, 教授 (30631270)

研究分担者 稲山 貴代  長野県立大学, 健康発達学部, 教授 (50203211)
研究期間 (年度) 2020-04-01 – 2024-03-31
キーワード機械学習 / 活動分類 / 障害者
研究実績の概要

日本では、障害者の人口増加と寿命延伸に伴い、障害者における生活習慣病発症・重症化予防が喫緊の課題となっている。そのため、障害者の健康を増進させる効果的な身体活動支援プログラムの開発が必要とされているが、障害者を対象とした疾病予防・健康増進に関する研究は極めて少ない。本研究は、障害者を対象に、1)様々な生活活動における活動強度レベルを測定し、健常者と比較する、2)慣性センサーによるデータから複数の機械学習法を用いて最適な生活活動分類法を構築する、3)生活活動パターンを可視化するアプリケーションを開発し、それを利用した身体活動促進支援プログラムを提案することを目的に進めている。
2022年度は、視覚障害者を対象とした身体活動分類モデルの開発に関する研究を進めた。対象者に、心拍計および3軸加速度計を4部位(手首、腰、足首、白杖)に装着した状態で、座位安静、座位活動、立位、介助歩行・低速、介助歩行・高速、白杖歩行・低速、白杖歩行・高速、階段昇降、マッサージの9種目を行った。分類モデルはランダムフォレストを用いて作成し、9項目(座位安静、座位活動、立位、介助歩行・低速、介助歩行・高速、白杖歩行・低速、白杖歩行・高速、階段上り、階段降り)と、それらを座位状態、立位状態、歩行、階段昇降にカテゴリ化した4項目の身体活動分類を行った。その結果、4項目分類において、歩行種目では平均90%(F値)を超え、全体では平均70%(F値)を超える成果が得られた。一方で、9項目分類に関しては、平均45%程度(F値)にとどまり、動きの少ない座位や立位の種目間および階段昇降の分類に課題が残った。以上より、4項目分類においては、車椅子使用者を対象とした成果と同様に、今後実用化が期待できるレベルの結果が得られた。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

令和3~4年度は新型コロナウイルスの影響で被験者を対象とした実験の実施に大きな制限があったが、令和5年度は制限が緩和されたため、それまでの遅れを取り戻すことができた。

今後の研究の推進方策

令和4年度に視覚障がい者に対象とした実験を実施することができた。最終年度となる令和5年度は、これまでに取得したデータを整理・分析し、発表のための準備を進めていく。また、身体活動の促進を支援するアプリケーションの開発についても着手する予定である。

次年度使用額が生じた理由

新型コロナウイルス蔓延の影響を強く受けた令和3年度における執行残額を含めて令和4年度はプロジェクトを進めてきたため、若干の持ち越し金額が発生した。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2023 2022

すべて 雑誌論文 (2件) (うち査読あり 2件、 オープンアクセス 2件)

  • [雑誌論文] The Amount of Light to Vigorous Physical Activity (Met's-Hours/Day) in Children with and without Down Syndrome Attending Elementary School in Japan2023

    • 著者名/発表者名
      Yamanaka E, Inayama T, Okazaki K, Nakada T, Kojima M, Kita I, Ohkawara K
    • 雑誌名

      Int J Environ Res Public Health

      巻: 20 ページ: 1293

    • DOI

      10.3390/ijerph20021293

    • 査読あり / オープンアクセス
  • [雑誌論文] Changes in physical activity patterns of students from primary to secondary school: a 5-year longitudinal study2022

    • 著者名/発表者名
      Okazaki K, Koyama Y, Ohkawara K
    • 雑誌名

      Scientific Reports

      巻: 12 ページ: 11312

    • DOI

      10.1038/s41598-022-15523-w

    • 査読あり / オープンアクセス

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公開日: 2023-12-25  

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