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2022 年度 実績報告書

筋小胞体と筋収縮

研究課題

研究課題/領域番号 20K11306
研究機関京都大学

研究代表者

西 美幸  京都大学, 薬学研究科, 研究員 (60183894)

研究期間 (年度) 2020-04-01 – 2023-03-31
キーワードカルシウム / 筋肉 / 小胞体
研究実績の概要

我々はTRIC-AおよびTRIC-Bは、小胞体膜の電荷平衡化を可能にするカウンターイオン電流を提供すると提唱している。TRICチャネル活性の解析は、精製の困難さ故に進んでいない。従って、なるべく高発現している組織を選択して遠心分離のみで粗精製した膜タンパク質を用いてチャネル活性を測定した。この方法で解析をする場合、TRIC-AもしくはTRIC-B単独で高発現している組織(細胞)が必要である。そこで、マウスTRIC-AまたはTRIC-BをHEK293細胞でマウスRyR2と共発現させ、これらの細胞から膜小胞を二重層に取り込んだ後、TRICチャネルの透過性とゲート特性を明らかにした。TRIC-AまたはTRIC-Bを含む膜小胞を大量に融合した二重膜の反転電位は、Cl-とK+の両方の透過性を示し、TRICチャネルは比較的非選択的なイオンチャネルであることが示唆された。小麦胚芽無細胞系で発現させたTRIC-Bチャネルは、HEK細胞でRyR2と共に発現させたTRIC-Bと非常に類似した透過特性を示し、2つの異なる実験系で同様のTRIC-Bの透過活性が確認できた。
今回の実験は、TRICチャネルが陰イオンと陽イオンの両方を透過する非選択的イオンチャネルである可能性を示唆している。この特性は今までわれわれが主張していたTRICチャネルがK+を透過させることで小胞体を横断するカウンターイオン電流の効率的な経路であるということを否定するものではない。何故なら、K+のみを透過させるだけでなく陰イオンと陽イオン両方の経路として機能する能力は、より多様な細胞タイプに適した、より柔軟なカウンターイオン電流を提供することが期待されるからである。

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2022 その他

すべて 国際共同研究 (1件) 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件、 オープンアクセス 1件) 学会発表 (1件)

  • [国際共同研究] University of Oxford(英国)

    • 国名
      英国
    • 外国機関名
      University of Oxford
  • [雑誌論文] C-type natriuretic peptide facilitates autonomic Ca2+ entry in growth plate chondrocytes for stimulating bone growth2022

    • 著者名/発表者名
      Miyazaki Yuu、Ichimura Atsuhiko、Kitayama Ryo、Okamoto Naoki、Yasue Tomoki、Liu Feng、Kawabe Takaaki、Nagatomo Hiroki、Ueda Yohei、Yamauchi Ichiro、Hakata Takuro、Nakao Kazumasa、Kakizawa Sho、Nishi Miyuki、Mori Yasuo、Akiyama Haruhiko、Nakao Kazuwa、Takeshima Hiroshi
    • 雑誌名

      eLife

      巻: 11 ページ: -

    • DOI

      10.7554/eLife.71931

    • 査読あり / オープンアクセス
  • [学会発表] ミツグミン23が筋披露に及ぼす影響2022

    • 著者名/発表者名
      渡邉 大輝、西 美幸、竹島 浩
    • 学会等名
      第8回日本筋学会学術集会

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公開日: 2023-12-25  

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