研究課題/領域番号 |
20K11315
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研究機関 | 順天堂大学 |
研究代表者 |
長登 健 順天堂大学, スポーツ健康科学部, 教授 (10721128)
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研究分担者 |
渡邉 貴裕 順天堂大学, スポーツ健康科学部, 先任准教授 (00621731)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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キーワード | インクルーシブ体育 / 学習評価 / 教員養成課程 |
研究実績の概要 |
2020年度は、コロナ禍の影響により、教員養成大学及び体育系大学における支援ニーズの解明のためのインタビュー調査や海外におけるインクルーシブ教育実践における学習評価に関する現地調査だけでなく、学校教育現場における支援ニーズを解明するための小・中・高等学校及び特別支援学校の教員を対象とした質問紙調査についても、延期、再延期とせざるを得ない状況となった。そこで、改めて予備調査として本学において中高保健体育教員及び特別支援学校教員の免許を取得し、教育現場経験5年程度(特別支援学校及び高等学校、中学校特別支援学級及び中学校、特別支援学校高等部、特別支援学校中学部)の4名を対象に、学校現場での学習評価の現状や課題、課題の解決に繋がる大学での学びの内容について、オンラインでのグループインタビューを実施した。 また、学習指導要領改訂では育成を目指す資質・能力が全ての教科等において三つの柱で再整理され、観点別学習状況の評価の観点についても、小・中・高等学校の各教科等を通じて、「知識・技能」「思考・判断・表現」「主体的に学習に取り組む態度」の3観点に整理されたことを踏まえ、この学習評価の再整理等についての現場の教員の理解の促進と実践力の向上を図ることを目的として国(文部科学省、国立教育政策研究所)から学習評価に係る参考図書や参考資料が多数発刊・発出された。これらの資料・書籍に学習指導要領解説等や学校教員向けに発刊された学習評価に係る一般販売書籍も加え、普通学校向けの文献と特別支援学校向けの文献の内容比較などを通じて、今日求められている学習評価を踏まえた大学教員養成課程における教授内容の方向性について整理・考証を行った。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
2020年度に予定していた海外及び国内の大学におけるインタビュー調査については、全てコロナ禍の影響で次年度に延期せざるを得なくなった。また、質問紙調査による小・中・高等学校の保健体育科教員、特別支援学校の体育担当教員を対象とした、体育の学習評価に関する実態調査についても次年度に延期せざるをえなかった。
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今後の研究の推進方策 |
予備調査として、コロナ禍の中で実施可能な範囲で実施したインタビュー調査の分析を進め、実施した文献整理から得られた大学教員養成課程に求められている教授内容とともに調査内容を再整理した上で、諸調査の実施に向けて鋭意準備を進めていくこととしている。 教職課程の充実の一環として例年4月に開催している近隣市町教育委員会連絡会において、2021年度は国立教育政策研究所教科調査官を講師に招き、学習指導要領改訂と学習評価をテーマとした講演を計画している。学部教職課程科目担当教員の学習評価とインクルーシブ体育の現状と課題に対する理解を促進するために、この連絡会に本学部教職課程担当教員の参加を広く呼びかけ、併せて教職課程科目担当教員のFD研修会とするとともに、例年5月に開催している教職課程科目担当者連絡会は本学部の特別支援学校教育課程と特別支援教育をテーマに開催することを計画している。
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次年度使用額が生じた理由 |
2020年度に予定していた海外及び国内の大学におけるインタビュー調査については、全てコロナ禍の影響で次年度に延期せざるを得なくなった。また、質問紙調査による小・中・高等学校の保健体育科教員、特別支援学校の体育担当教員を対象とした、体育の学習評価に関する実態調査についても次年度に延期せざるをえなかった。
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