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2022 年度 実施状況報告書

運動様式の違いが若年期アスリートのスクレロスチン分泌に及ぼす影響

研究課題

研究課題/領域番号 20K11348
研究機関朝日大学

研究代表者

本田 亜紀子  朝日大学, 保健医療学部, 教授 (20413784)

研究分担者 梅村 義久  中京大学, スポーツ科学部, 教授 (00193946)
研究期間 (年度) 2020-04-01 – 2024-03-31
キーワード骨代謝 / スクレロスチン / アスリート / メカニカルストレス
研究実績の概要

本研究は、力学的負荷(メカニカルストレス;以下MS)に反応して分泌され、主として骨形成を抑制する血中の新規マーカーであるスクレロスチンに焦点を当て、運動との関連について検討することを目的としている。
骨に加わるMSが低い自転車競技選手(以下、自転車選手,n=13)、骨に加わるMSが非常に高いバレーボール選手(以下、バレー選手,n=13)およびその中間の硬式野球選手(以下、野球選手,n=17)を対象に測定を実施した。対象者は全員、男子大学生アスリートであった。
自転車選手およびバレー選手に関しては、スクレロスチンを除く血液分析(骨代謝マーカー、脂質代謝マーカー等)、体力測定(身体組成、等速性脚筋力等)と超音波法による骨強度の計測が終了した。野球選手においては、スクレロスチンを除く血液分析が終了した。
現段階では、自転車選手とバレー選手を比較検討している。血液項目に関して、ビタミンDは自転車選手がバレー選手よりも有意に高かったが、その他の骨代謝マーカーに有意な差はなかった。また、自転車選手の中性脂肪は有意に低く、HDHコレステロールは有意に高った。等速性脚伸展力(利き脚)においては交互作用がみられ、自転車選手の方がバレー選手よりも低い傾向がみられた。骨強度に関して、自転車選手のStiffness、SOS、Z-Socreはバレー選手よりも有意に低かった。自転車選手の骨密度や骨強度は一般的に低いことが報告されているが、本研究のZ-Scoreの結果では、一般人とほぼ同等であった。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

アスリート対象に測定が開始されてはいるが、被検者数がまだ少ない現状にある。また、本研究の主となるスクレロスチンの分析ができていない。
年度末にスクレロスチンを分析予定であったが、分析用のElisa kitがバックオーダー中で国内になく、入手できなかったため、分析ができていない。

今後の研究の推進方策

現在入荷待ちであるスクレロスチン分析用のElisa kitが入手出でき次第、分析を実施していく(5月入荷予定)。
また、他競技のアスリートを対象に被検者を増やして、同様の測定を実施してく。なお、併せて女子アスリートも対象に測定を実施する予定である。
一方、対照群となる運動を実施していない大学生のリクルートが難しい現状にあったため、アスリート間での比較を中心に実施する方向に変更予定である。

次年度使用額が生じた理由

新型コロナ感染拡大により測定を実施することとができず、計画通りに研究費を使用することができなかった。実質、2022年度からの測定開始となったため、初年度計画程度の研究にとどまった。
今後はさらに被検者数を増やし測定を実施していくため、被検者謝金、血液分析代等に使用するとともに、国際学会での発表が決まったため、その交通費などにも使用する予定である。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2023 2022

すべて 学会発表 (2件) (うち国際学会 1件)

  • [学会発表] Do college male cyclists have low bone parameters? - comparing with volleyballers in osteogenic responses2023

    • 著者名/発表者名
      Honda A, Watanabe M, Ban T, Umemura Y
    • 学会等名
      the 28th Annual Congress of the European College of Sport Science
    • 国際学会
  • [学会発表] 身体活動とメカノバイオロジー: 体力医学における“力”の役割 ~ メカニカルストレスと骨応答 ~2022

    • 著者名/発表者名
      本田 亜紀子
    • 学会等名
      第77回 日本体力医学会

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公開日: 2023-12-25  

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