研究課題
基盤研究(C)
本研究は下り坂および追い風の補助がスプリントにおける最大速度局面のキネマティクスに与える影響を明らかにすることである.得られた研究成果は下記の通りである.1.下り坂スプリントでは安全性の観点から3°以下の斜度が推奨されること.2.追い風スプリントは他のアシステッド・スプリントと比較して,唯一ピッチの増大を目的としたトレーニングとして活用できる可能性があること.3.6.0m/sという強い追い風においては,超最大速度でのスプリントに適応できる走者とそうでない走者が存在すること.
バイオメカニクス,トレーニング科学
本研究のオリジナリティとして,これまで明らかになっていなかったアシステッド・スプリントとしての下り坂および追い風条件下でのスプリントキネマティクスを明らかにした点が挙げられる.特筆すべきは下り坂におけるキネマティクスデータの測定,算出方法を確立した点,安定した追い風条件を整えるための屋内走路および各種扇風機を用いた実験環境の構築は高いオリジナリティを有していると自負している.