研究実績の概要 |
2023年度は本研究の最終年度(4年目)であった。前年度(2022年度)と同様の対象者(5球団のプロ野球観戦者)からプロ野球のシーズン終了後の11月にデータを収集し、追跡調査を行った。彼らは2022年度に二度の調査(6月と11月)において回答していることから、結果として、3時点(2022年6月、2022年11月、2023年11月)のデータを連結した縦断的研究が可能となった。 2023年度の調査(3回目の調査)はプロ野球のシーズンが終了した11月上旬に実施し、417名から回答を得た。その結果、2022年度に実施した2回の調査(1回目=1,124人、2回目=635人)と合わせ、3回のオンラインアンケートのすべてに参加した対象者のサンプルサイズは417名となった(n = 417)。 調査では人生全般のウェルビーイング(Flourishing:人間的開花)と6つの生活領域(社会生活、レジャー生活、家庭生活、仕事、健康、自己実現)の満足度を測定するための質問項目を使用し、併せてシーズン終了時のスタジアム観戦回数とテレビ観戦回数を測定した。2022年度と2023年度の2年間に及ぶ追跡調査の目的は、シーズン中のチームへの愛着(チーム・アイデンティフィケーション)とファンのエンゲージメント行動がシーズン終了時のファン・ウェルビーイングを介して、次年度の人生全般のウェルビーイング(人間的開花)にどのような影響を及ぼしているのかを検証することであった。
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