研究課題
基盤研究(C)
本研究では、カーボローディングによって生じる体水分量の増加が常温・暑熱環境下での体温変動へ及ぼす影響を検討した。本研究の結果、カーボローディングは常温環境下での運動時の体温調整に影響は及ぼさないが、暑熱環境下での持久性運動時における深部体温の上昇を抑制する可能性が示された。しかし、カーボローディングによる体水分量の増加が深部体温の上昇を抑制するという直接的な証拠を得ることはできなかった。
スポーツ生理学
カーボローディングは、運動中のエネルギー枯渇を防ぐという観点から、持久性競技のアスリートを中心に実施されている。一方、カーボローディングが暑熱環境下における運動時の深部体温上昇を抑制するという本研究のデータは、カーボローディングが暑熱対策としても有効であるという新たな可能性を示すものであった。本研究を基礎とした研究発展によって、カーボローディングをより多くの競技でパフォーマンス向上のために活用できる可能性がある。