研究課題/領域番号 |
20K11406
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研究機関 | 帝京大学 |
研究代表者 |
廣重 陽介 帝京大学, 公私立大学の部局等, 講師 (10803695)
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研究分担者 |
和田 正信 広島大学, 人間社会科学研究科(総), 教授 (80220961)
渡邊 大輝 広島大学, 人間社会科学研究科(総), 助教 (30823281)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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キーワード | 微弱電流 / 高強度運動 / 筋疲労 / リカバリー / 筋力低下 |
研究実績の概要 |
2021年度までの研究では,微弱電流刺激が単一筋の伸張性収縮運動誘発性筋疲労および遅発性筋痛からの回復を促進することを明らかにした.本年度より,実践的なトレーニング場面で発生する筋機能低下,パフォーマンス低下の回復に微弱電流刺激が有効であるか否か調査することとした. 2022年度は,筋疲労やパフォーマンスの低下を招きうる実践的な運動課題での微弱電流刺激におけるリカバリーの有効性について検討した. 陸上競技のスプリンターに対する高強度トレーニングを想定して,スプリントとレジスタンストレーニングから構成される3日間の運動課題とその後の2日間の休息においてで筋疲労およびパフォーマンス低下がどの程度出現および軽減するかを実験した.トレーニング終了後2日の休息を経た状況において,ハムストリングの筋力はおよそ20%,最大収縮速度は約40%,ジャンプ高は約10%低下したままであった. 以上の結果を踏まえ,次年度では,本運動課題にて発生した疲労やパフォーマンスの低下における微弱電流刺激の影響を確認し,より実践的な高強度運動場面における微弱電流刺激の疲労軽減効果を確認する.
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
確立した運動課題にて発生する筋疲労やパフォーマンスの低下に対する微弱電流の効果を検証するところまでを目標としていたが,今年度異動に伴い,またコロナ禍も重なり,研究体制を整備するのに時間を要した.
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今後の研究の推進方策 |
来年度は,今年度実施した,より実践的な高強度運動の継続により発生する筋疲労モデルに対し,微弱電流刺激がその回復に有効であるか否かを検討したい. 今年度に十分な予備実験は実施できたため,本実験は問題なく実施可能であると考えている. 加えて,本研究課題全体で得られた知見を学術大会や学会誌での発表についても積極的に行う.
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次年度使用額が生じた理由 |
研究組織の異動,コロナ禍により,学会参加による出張費の使用が予定より少なかったため残額が生じた.研究期間を延長した来年度については,実験協力者への謝金の設定,学会発表や共同研究者・協力研究者との打ち合わせによる出張,論文発表に係る費用など,残額は計画通りに支出し,研究成果をまとめ,それらを広く社会に還元する取り組みを推進する予定である.
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