研究課題/領域番号 |
20K11410
|
研究機関 | 北海道教育大学 |
研究代表者 |
鈴木 淳一 北海道教育大学, 教育学部, 教授 (80261379)
|
研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
|
キーワード | 間欠的低酸素暴露 / 高圧暴露 / ハイブリッド・トレーニング / 骨格筋代謝 |
研究実績の概要 |
5週齢のマウスに7週間,自発走運動を負荷した。その後,トレッドミル走によるハイブリッド運動群(HT, 20-30 m/minの速度で30分間の持久的運動後,5分間の休息をはさみ,30-42.5 m/minの速度で5秒間の走運動と10秒間の休息を30分間繰り返す),HT+60分間高圧暴露(Hyp)群,HT+反復低酸素暴露(INT)群,HT+反復低酸素+高圧暴露群(LoHyp)群に分けて4週間(週6日)実施した。持久的運動能力はLoHyp群で最も高い値を示し,HT群よりも31%有意に増加していた。LoHyp群の腓腹筋白色部位で,β-ヒドロキシアシルCoA脱水素酵素とシトクロムCオキシターゼが他群よりも顕著に増加していた。また足底筋では,カルニチンアシル基転移酵素2がLoHyp群で顕著に増加していた。この結果から反復低酸素暴露と高圧暴露の組み合わせは,幼若期から長期間にわたってトレーニングを積んだマウスにおいて,主として速筋タイプの筋線維における有酸素代謝能力,特に脂肪酸代謝能力を顕著に高めることが判明した。
|
現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
今後,タンパク質の発現量の測定,毛細血管網の分析,筋線維タイプの分析を行い,学術論文として仕上げていくことが可能である。
|
今後の研究の推進方策 |
今後は高圧暴露と低酸素暴露を組み合わせた際,持久的運動トレーニングだけへの効果を観察する。
|
次年度使用額が生じた理由 |
購入希望物品が,本年度中に納品不可能であったため,次年度に購入することになった。
|