研究課題/領域番号 |
20K11438
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研究機関 | 筑波大学 |
研究代表者 |
長谷川 聖修 筑波大学, 体育系, 教授 (10147126)
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研究分担者 |
堀口 文 筑波大学, 体育系, 特任助教 (30830161)
檜皮 貴子 新潟大学, 人文社会科学系, 准教授 (50463948)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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キーワード | 姿勢固定 / 動的座位 / 体幹運動 |
研究実績の概要 |
本年度は、昨年度の課題であったPCのーソル移動を感知するIC チップの機能を改良し、空間軸の変化を精確に感知してポインターを操作できるICチップを試作した。これを腰部に装着し、腰部を左右上下へと移動させることでポインターの位置を操作できるようにした。加えて繊細な腰部の動きを引き出すバランス・カウンターチェアとマウスのクリック機能を有したフットスイッチを組み合わせたシステム(Body Mouse System:BMSと略す)を構築した。本システムを用いて、当初、中学生・高校生なども対象とした実験を行う計画であったが、新型コロナ感染予防対策の観点から、大学院生3名と成人2名を対象者としてPC作業における動作習熟の実験を行った。実施期間は7日間で、ポインターの移動・マウスのクリック操作を練習するサイト(http://www.naruhodo.net/it/mouse/mouse04.html)における課題についてBMSを用いて実施し、その達成度を調査するとともに新たなシステムにおける操作性についてインタビュー調査を行った。改良されたBMSは操作性が向上したことから、一定の練習によって、手による操作性とほぼ同等のレベルで全身対応でのPC操作が可能となる傾向を明らかにした。また、インタビュー調査から、装置に慣れるまでは、腰部によるカーソル移動や足部によるクリック操作は非常に困難であったが、対象者によって個人差はあるものの、一定期間、本システムに順応することで、全身対応でPC操作をすることが出来る傾向が明らかになった。 また、「座りすぎ」問題の本質的な課題のあり方と新たに構築したBMSの研究成果を総説としてまとめた。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
多様な世代を対象に実験を計画していたが、コロナ感染対策などの観点から大学関係者のみの対象者に限定せざるを得なかった。
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今後の研究の推進方策 |
今後のコロナ感染の状況によっては、対象者の範囲は限定する可能性も含めて研究計画を検討する。
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次年度使用額が生じた理由 |
共同研究者の檜皮貴子氏が2021年度は育児休暇を取得したため、次年度への支出とする計画である。
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