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2022 年度 実績報告書

知的障害児・者の「不器用」に対する包括的評価システムの開発

研究課題

研究課題/領域番号 20K11440
研究機関東京学芸大学

研究代表者

奥住 秀之  東京学芸大学, 教育学部, 教授 (70280774)

研究分担者 平田 正吾  東京学芸大学, 教育学部, 准教授 (10721772)
研究期間 (年度) 2020-04-01 – 2023-03-31
キーワード知的障害 / 不器用 / アセスメント
研究実績の概要

本年度は新型コロナウィルスの感染状況が収束しつつあることを受け、複数の協力施設で感染対策を行いつつ、小規模な調査を実施した。その後に、コロナ禍以前(2018~2019年)の結果との比較を行った。成人期の知的障害者に対する分析の結果、基本的な手指の巧緻性課題の成績に明らかな変動は認められなかった。また、同時に実施した基本的な知的能力の評価指標に関しても、明らかな変動は認められなかった。この結果は、コロナ禍のような社会生活経験の制限を受けても、著名な作業能力や知的能力の低下が生じなかったことを意味しており、知的障害者における近年注目されている「認知予備力」にも重なるものとして、重要な知見であると言える。現在、論文化に向けた作業を行っている。
コロナウィルスの流行により、大幅に測定機会が制限され、研究計画を変更せざるを得なかったが、本研究においては、
1)知的障害児・者における不器用と関わるであろう現象の一つとして、運動プランニングの一種である最終状態の安楽効果(ESC効果)をまず取り上げ、知的障害者においてESC効果が稀な現象であることを指摘し、またその代わりに出現する誤反応の特徴を明らかにした。
2)また、こうした運動プランニングが、正しい方法を事前に観察させるだけでは、知的障害児・者に生起しないことを明らかにすると共に、
3)一部の知的障害者においては、先に獲得された運動スキルや認知スキルが、従来の社会生活経験の制限を受けても、少なからず維持されることを明らかにした。

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2023 2022

すべて 雑誌論文 (3件) (うち査読あり 1件、 オープンアクセス 1件)

  • [雑誌論文] 我が国の教育現場における教師を対象としたコーチングに関する動向 : 文献レビューを通じて2023

    • 著者名/発表者名
      村浦新之助, 奥住秀之, 澤隆
    • 雑誌名

      東京学芸大学紀要. 総合教育科学系

      巻: 74 ページ: 286-295

  • [雑誌論文] 自閉症特性と視空間ワーキングメモリにおける言語ラベリングの関係 : 刺激の命名難度の影響に注目して2022

    • 著者名/発表者名
      三橋翔太, 山子澤太知, 奥住秀之
    • 雑誌名

      学校教育学研究論集

      巻: 46 ページ: 39-49

    • 査読あり / オープンアクセス
  • [雑誌論文] 学校・園における発達障害児にかかわる諸課題と支援システム2022

    • 著者名/発表者名
      奥住秀之
    • 雑誌名

      小児科

      巻: 63 ページ: 1295-1301

URL: 

公開日: 2023-12-25  

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