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2022 年度 実施状況報告書

運動を起因とする神経抑制性作用の機能的意義

研究課題

研究課題/領域番号 20K11443
研究機関金沢大学

研究代表者

木村 岳裕  金沢大学, GS教育系, 准教授 (50632254)

研究分担者 門田 宏  高知工科大学, 情報学群, 准教授 (00415366)
研究期間 (年度) 2020-04-01 – 2024-03-31
キーワード経頭蓋磁気刺激 / 運動協調性 / 身体運動制御
研究実績の概要

一次運動野は各身体部位を動かす為の筋肉を神経支配しており体部位局在性があるとされている。しかし、明確な領域差があるわけではなくモザイク用(例:指先支配領域内に上腕の筋を支配する運動神経細胞が位置しており、その逆もある。)の分布をしている。指先支配領域にある指先を神経支配する運動神経細胞と、上腕支配領域にある指先を神経支配する運動神経細胞について、機能的に同一であるか否かは明らかにされていない。しかし、上腕と指先を協調的に運動できる事実から、機能差がある可能性はある。その機能差について、申請者が注目している「運動を起因とする神経抑制性作用」を用いて検証をした。
詳細な調査をするために、1箇所への一次運動野へのTMSだけでなく、10mm間隔で5×5箇所のマッピングする形で25箇所からデータ計測を行うことで抑制性作用の神経特性を調査した。TMSマッピングにより指先を神経支配している運動神経細胞の一次運動野内の体部位支配領域の違いによる神経特性の差を検証ができる。
TMSでは頭皮上から刺激を行うため、大脳皮質上の刺激位置について確認することが難しいが、申請者らが開発した3Dカメラを持ちいた刺激位置推定システムを用いることで大脳の構造画像上の刺激位置についても記録した。一次運動野内の指先支配領域と上腕支配領域の特定については、マッピングする中で運動誘発電位の振幅によるヒートマップを用いることで体部位支配領域間の神経特性差を比較した。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

申請時に計画していた県外の共同研究先における実験が現在滞ってしまっており、自身の研究室における実験のみを進めている状況である。独立基盤形成支援での研究経費を利用した実験環境の整備を中心に進めると共に、修正した研究計画の実験のデータ収集を状況に応じて進めている。

今後の研究の推進方策

2023年度(最終年度)は収集したデータの取りまとめと論文執筆を中心に進める。論文投稿に向けて本研究課題である「運動を起因とする神経抑制性作用」の調査結果を示指する追加実験も行う予定である。
また、独立基盤形成支援により機器購入を予定しており、経頭蓋直流電気刺激を用いた脳の興奮性調整を行う実験系も実施予定である。

次年度使用額が生じた理由

次年度使用額が生じた理由は、基盤研究(C)における独立基盤形成支援(試行)の所属機関からの研究基盤整備(Ⅱ)を研究経費に充てることができ、基盤研究(C)の直接経費及び独立基盤形成支援(試行)の基盤研究整備(Ⅰ)における支出が抑えられたためである。

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公開日: 2023-12-25  

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