研究課題/領域番号 |
20K11500
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研究機関 | 武庫川女子大学 |
研究代表者 |
村越 直子 武庫川女子大学, 健康・スポーツ科学部, 准教授 (40465670)
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研究分担者 |
橋本 有子 お茶の水女子大学, 教学IR・教育開発・学修支援センター, 講師 (50826972)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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キーワード | ソマティクス / ダンス / 身体の教育 / からだ / ソマティック・エデュケーション / ムーヴメント / 臨床教育学 / ラバン/バーテニエフ・ムーヴメント・スタディーズ |
研究実績の概要 |
本年度の主な成果は、研究代表者(村越)・分担者(橋本)で共同翻訳したマーサ・エディの論文「ソマティック実践とダンスの小史:ソマティック・エデュケーションの歴史的展開とダンスとの関係(A Brief History of Somatic Practices and Dance: Historical Development of the Field of Somatic Education and Its Relationship to Dance)」(2009)が、日本語版として、ロシア語、スペイン語、ポルトガル語版と共にIntellectより出版されたことである(2022)。また、その原著者の実践について村越が執筆した研究ノート「マーサ・エディのソマティック実践と思想:社会性のある身体/Socially Conscious Bodyに着目して」が、臨床教育学研究第10号(2022)に掲載された。 昨年度に引き続き、ソマティクス領域に多大な貢献を果たしているDon Hanlon Johnsonの実践と思想についての調査を継続した。カリフォルニア統合研究所(CIIS)においてJohnsonに師事した村川治彦氏へのインタビューを行い(2022年5月)、さらに村川氏による実践を含む公開研究会「生きられた体験を理解する-現象学の実践としてのソマティクス」を開催した(武庫川女子大学生活美学研究所主催)。その内容をまとめた研究報告「ソマティクスとは何か?」(執筆:村越)が、「Somatics の過去、現在、未来」(執筆:村川治彦)、「ソマティクスってなんだろう-体験から探る試み-」(執筆:畑山知子)と共に生活美学研究所紀要32号に掲載された。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
本研究の目的に沿って、主要文献の収集と講読は順調に進んだが、海外調査の予定が立ちにくい状況であり、予定していたソマティック実践者たちとの対面インタビューなど、一部実現できていないものがある。 本研究のソマティクス実践として、今年度も西宮市大学単位共通講座のひとつとして「ムーヴメントとダンスの探究」を橋本・村越が共同で担当した。受講生のフィードバックから、ソマティック・エデュケーションに初めて触れた学生にとって身体の内側からの探究は、新鮮でありつつも戸惑いが大きいことが理解できる。そこに、より若い世代からこの種の探究に触れることが、ソマティクス実践上の鍵となることが読み取れた。今後ソマティクス研究の一つの視点として念頭におきたい。また、ソマティクス系譜上におけるLaban/Bartenieff Movement Studies/System(LBMS) が領域内で果たしてきた役割の重要性に目を向けており、代表者村越は、昨年に引き続きLaban Institute of Movement Studies(LIMS)が提供している資格者養成コースの受講と調査を行った(橋本はオンライン参加)。
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今後の研究の推進方策 |
コロナ禍の影響で十分にできていなかったソマティクス実践者との対面インタビューや実践の参与観察が実施しやすい状況になってきた。LIMSにおける研究活動で培った人脈などを活用し、グローバル・コミュニティとして複雑に発展し続けるソマティクス領域の実態をオンライン上だけではなく、実際の現場を調査する予定である。 2023年度の海外調査の予定としては、研究者2名で北米西海岸地区でのDon Hanlon Johnson, Bill Evans, Sondra Fraleighへのインタビューと参与観察を考えている。調査実施前に、各人の文献の講読とそれについての研究討論を行う。 本研究の基礎研究として、村越はソマティクスの系譜を実践法と照らし合わせた研究論文の投稿を予定している。橋本は,LBMSを用いてソマティック・ムーヴメント/ダンスを実践している自身の教授法の研究論文を投稿予定である。
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次年度使用額が生じた理由 |
コロナ禍が影響し、海外調査が滞っており、調査出張費が予定通り使用できていない。今後、状況を見ながら予算額に準じて使用したい。未使用の出張予算は可能な年度に充当したい。
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