| 研究課題/領域番号 |
20K11511
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| 研究機関 | 徳島大学 |
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研究代表者 |
曽我部 正弘 徳島大学, キャンパスライフ健康支援センター, 教授 (60732790)
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| 研究分担者 |
岡久 稔也 徳島大学, 大学院医歯薬学研究部(医学域), 特任教授 (60304515)
武原 正典 徳島大学, 大学院医歯薬学研究部(医学域), 徳島大学専門研究員 (60836675) [辞退]
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| 研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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| キーワード | 逆流性食道炎 |
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| 研究実績の概要 |
近年、食習慣や生活様式の変化により呑酸や胸やけ症状を伴う逆流性食道炎患者が増加している。逆流性食道炎は個々のQOLや社会生産性を低下させるだけではなく、逆流性食道炎からのバレット食道・食道腺癌発症の増加に繋がることから健康対策上の大きな課題となっている。申請者らは、逆流性食道炎と肥満・生活習慣との関連性を報告してきたが、逆流性食道炎の中にはこれらの関連因子だけでは説明ができない症例を経験した。そこでこれまで研究をすすめてきた消化器疾患と質的内臓脂肪の関連性に着目し、新しい観点からの逆流性食道炎発症メカニズムの解明を目指している。
令和2年度には本研究対象者をメタボリックシンドローム（MS）の重症度で分類し、各群における逆流性食道炎症例と非逆流性食道炎症例の身体・生活習慣・血液検査等を比較検討した。その結果、逆流性食道炎の関連因子は各群において共通する因子もあるが、MSの重症度により異なる関連因子が存在することが明らかになった。令和3年度には質的内臓脂肪とMSの関係を調査し、内臓脂肪優位型MSと皮下脂肪優位型MSの間には多数の異なる臨床背景因子が存在することが明らかとなった。また逆流性食道炎については、質的内臓脂肪の違いに加え、性別によりその頻度やリスク因子が異なることが明らかになった。
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| 現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
令和3年度には、逆流性食道炎症例と非逆流性食道炎症例における臨床データを含む背景因子やメタボリックシンドローム（MS）の重症度および質的内臓脂肪について比較検討することができた。その結果、逆流性食道炎の発症関連因子はMSの重症度により共通する因子と異なる因子が存在することや性別により異なることを確認すことができた。また、質的内臓脂肪の観点から逆流性食道炎発症についての調査を実施し、質的内臓脂肪の違いによりその臨床背景因子および逆流性食道炎の頻度やリスクが異なる可能性があることを見出した。更に、検討数は少ないが一部の代謝因子が逆流性食道炎発症において、質的内臓脂肪と関連している可能性があることを見出した。現在までのところ本研究はおおむね順調に進展していると思われる。
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| 今後の研究の推進方策 |
令和4年度においては、これまでに明らかとなった逆流性食道炎に関連した臨床的背景因子や質的内臓脂肪の結果をふまえたうえで、更に一歩研究を進め、逆流性食道炎症例と非逆流性食道炎症例における唾液を用いた次世代シークエンサー法による口腔内細菌叢の系統分類解析および菌種同定解析を行い、口腔内細菌と質的内臓脂肪の関係を明らかにすることを目指す。
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| 次年度使用額が生じた理由 |
令和3年度に予定していた逆流性食道炎症例と非逆流性食道炎症例における唾液を用いた次世代シークエンサー法による口腔内細菌叢の系統分類解析および菌種同定解析については、これらを解析するのに必要な唾液サンプルを回収する期間に新型コロナウイルス感染症の第４波および第５波が発生したため、本研究の対象者である内視鏡を受ける健診受診者が一時的に減少したことや唾液回収に伴う医療従事者の感染リスクを鑑みて、口腔内細菌叢の解析については令和4年度に実施することにした。そのため令和3年度の予算の大半を占める唾液による口腔内細菌叢の系統分類解析および菌種同定解析についての測定費用は次年度に繰り越すこととした。
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