本研究においてグルタレドキシンを3T3L1細胞でノックアウトすると、脂肪合成誘導後のS-グルタチオン化が増強すること、脂肪合成が促進することが確認できた。さらに脂肪細胞の分化に関わる転写因子であるC/EBPβが増加することが確認できた。質量解析により、C/EBPβがグルタチオン化されることが確認できた。C/EBPβはSUMO E3ライゲースであるPIAS1によりSUMO化され引き続きユビキチン化されユビキチンプロテアソームに分解される。C/EBPβをS-グルタチオン化するとPIAS1の結合が抑制されることが確認され、C/EBPβのS-グルタチオン化が脂肪合成において重要なことが解明された。
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