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2022 年度 研究成果報告書

サゴ澱粉を主食とするニューギニア島先住民の低蛋白質食適応機構の研究

研究課題

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研究課題/領域番号 20K11560
研究種目

基盤研究(C)

配分区分基金
応募区分一般
審査区分 小区分59040:栄養学および健康科学関連
研究機関岡山県立大学

研究代表者

入江 康至  岡山県立大学, 保健福祉学部, 教授 (70303948)

研究分担者 井上 里加子  岡山県立大学, 保健福祉学部, 助教 (10508039)
國澤 純  国立研究開発法人医薬基盤・健康・栄養研究所, 医薬基盤研究所 ワクチン・アジュバント研究センター, センター長 (80376615)
研究期間 (年度) 2020-04-01 – 2023-03-31
キーワード低蛋白質食 / サゴ / 低栄養
研究成果の概要

ニューギニア島の西部に居住する少数民族を対象として、調査および試料採取を行った。サゴヤシを主とする伝統食群(n=25)と、近代食群(n=25)に現地人医師が面接し、診察および食生活の調査、体組成測定、血液検査、腸内細菌叢解析を行った。この伝統食群と近代食群の比較に加え、日本人高齢者との食事・栄養状態の比較を行い、近代食群では摂取カロリー・蛋白質摂取量が施設入所高齢者、介護病棟入院者と同等以下であり、伝統食群では摂取カロリーは同等だが蛋白質摂取量が施設入所高齢者、介護病棟入院者の半分程度と非常に少なかった。しかしながら、ニューギニア島少数民族では両群ともにPEMを呈するものはいなかった。

自由記述の分野

臨床栄養学

研究成果の学術的意義や社会的意義

介護施設入所中の後期高齢者では PEMの者が多く、さらに、施設や病院で提供される食事を完食するにもかかわらず低栄養状態になる者、同じ食事をしていても低栄養にならない者がいる。現在は、低栄養の者に蛋白質摂取を目的とした補助食品の付加が行われているが、効果的とは言い難い。
本研究では、ニューギニア島少数民族に、摂取カロリーは同等だが蛋白質摂取量が施設入所高齢者の半分程度と非常に少ない、サゴヤシを主とする伝統食を摂取する人々があり、彼らがPEMを発症しないことから、低蛋白食に適応する機構を持つことが示唆された。これは日本の高齢者におけるPEMの予防法や治療法の確立にも寄与すると考えられる。

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公開日: 2024-01-30  

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