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2022 年度 実績報告書

植物精油が末梢神経の自律神経と中枢神経に及ぼす影響についての研究

研究課題

研究課題/領域番号 20K11562
研究機関国際医療福祉大学

研究代表者

佐藤 忠章  国際医療福祉大学, 薬学部, 准教授 (80287549)

研究期間 (年度) 2020-04-01 – 2023-03-31
キーワードアロマセラピー / リナロール / マウス / 覚醒下 / 自律神経
研究実績の概要

これまでの研究において、覚醒下のマウスを用いた動物実験によりゼラニウム精油の吸入投与は副交感神経を優位にし、交感神経を劣位にする、いわゆる自律神経調節作用を有することを報告している。また、ゼラニウム精油の腹腔内投与により、覚醒下のマウスの脳内からその成分の一つであるリナロールの検出を報告している。リナロールがゼラニウム精油の自律神経調節作用に関与していると考えられた。
そこで、他の研究において抗不安作用や鎮静作用などを報告されているリナロールに焦点を当てて研究を行った。5μL/L air、10μL/L airの濃度でリナロールの吸入投与を行い、覚醒下における自律神経に及ぼす影響について、脈波から心拍変動を解析することにより検討を行った。その結果、5μL/L air、10μL/L airのリナロールは、コントロールと比較して有意な差を示さなかったが、副交感神経を優位にする傾向、交感神経を劣位にする傾向が認められた。以上のことから、ゼラニウム精油の自律神経調節作用はリナロールによる影響が考えられるが、それ以外の成分の関与も示唆された。
一方、上記のリナロールの自律神経に及ぼす影響の研究と相関させる目的で、高架式プラットフォーム試験を用いて、リナロールの吸入投与がストレスに及ぼす影響についても検討を行った。その結果、5μL/L air、10μL/L airのリナロールは予想に反して高架式プラットフォーム上において不動時間(すくみ行動時間)を増加させる結果が得られた。すなわち、今回検討した濃度のリナロールはストレス抵抗性を減少させる傾向が認められた。原因については現在検討中である。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2022

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件、 オープンアクセス 1件)

  • [雑誌論文] Effects of Inhalation of Essential Oil From Pelargonium graveolens on the Autonomic Nervous System of Awake Mice2022

    • 著者名/発表者名
      Tadaaki Satou, Asuka Kawata, Ayano Hasegawa, Nanako Matsushita, Tsukushi Inoue
    • 雑誌名

      Natural Product Communications

      巻: 17 ページ: 1-5

    • DOI

      10.1177/1934578X221109419

    • 査読あり / オープンアクセス

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公開日: 2023-12-25  

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