2型糖尿病の主要な発症要因であるインスリン抵抗性は腸管内の主要抗体であるIgAと腸内細菌の関係性の乱れと関係している。本研究では、この乱れを解消する食品素材を探索し、インスリン抵抗性を予防する上での有用性を検証した。その結果、動物性油脂の多量摂取がIgAと腸内細菌の関係性に乱れを引き起こす一方で、動物性油脂の脂肪酸組成を中鎖脂肪酸に置換することでこの乱れが緩和されるとともにインスリン抵抗性の症状も緩和した。また、一部の難消化性糖質を動物性油脂とともに摂取することによってIgAと腸内細菌の関係性の乱れとインスリン抵抗性が改善することが明らかとなった。
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