| 研究課題/領域番号 |
20K11592
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| 研究機関 | 京都女子大学 |
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研究代表者 |
松尾 道憲 京都女子大学, 家政学部, 教授 (00335308)
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| 研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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| キーワード | ビタミン輸送 / ABCトランスポーター |
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| 研究実績の概要 |
ビタミン輸送の包括的な理解を目指して、ビタミンの膜輸送を担うタンパク質の全体像を明らかにすることを目的に実験を行った。
ミトコンドリア内へのビタミンB12の輸送を調べるため、GFPを融合したABCB6、ABCB7またはABCB10を発現させたHEK293細胞からオルガネラを単離し、ビタミンB12含有量をビタミンB12要求株であるラクトバチルスを使用した微生物学的定量法により定量した。GFP-ABCB7を発現させた細胞のミトコンドリアでビタミンB12含有量が他の細胞と比べて高い結果が得られた。このことから、ABCB7がビタミンB12をミトコンドリアへ輸送する可能性が示唆された。
コレステロールを輸送するABCA1とABCG1はビタミンEの排出に関与することから、ステロールを輸送するABCG5/ABCG8もビタミンEの排出に関与する可能性がある。細胞内でα-トコフェロールと特異的に結合し輸送するα-TTPは、ABCG5/ABCG8と相互作用し、ビタミンE排出を促進する可能性がある。そこでABCトランスポータータンパク質とα-TTPとの相互作用について検討した。共沈降実験で、ABCタンパク質とαTTPが共発現した培養細胞の細胞抽出液から免疫沈降を行い、ABCタンパク質のαTTPとの相互作用を解析した。α-TTPの発現量が低く相互作用解析の検出が困難であったため、α-TTPの高発現株を選抜し、樹立した。
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| 現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
予定していた実験を行い、ビタミンB12のミトコンドリア内への輸送についてABCトランスポータータンパク質が関与する可能性を見出したため。
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| 今後の研究の推進方策 |
ミトコンドリア内へのビタミンB12輸送について、さらに再現性や他のABCトランスポーターの関与について検討する。ABCトランスポータータンパク質とα-TTPとの相互作用について、樹立した共発現株を用いて検討する。
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| 次年度使用額が生じた理由 |
ほぼ予定通り使用し、ごく少額が残ったが、次年度に必要な試薬を購入するために使用する。
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