腎臓病モデルとして、アデニン摂取による誘導モデルを用いた。アデニン食摂取により、腎臓中ではコリン型のアルキルリン脂質(Alk)が減少し、プラスマローゲン(Pls)が増加した。さらに、アデニン食摂取による慢性腎臓表マウス腎臓を用いたex vivo実験を行ったところ、アデニン誘導による損傷を受けた腎臓では、物理的刺激により炎症関連遺伝子発現量が増加、エーテル型リン脂質生合成律速酵素AGPS遺伝子発現量が増加し、一方でコリン型Alkの減少とエタノールアミン型Plsの増加が見られ、AlkからPlsへの変換が促進されており、ストレスに対するエーテル型リン脂質の反応の一部が明らかになった。
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