制御性T細胞(Treg)は腫瘍免疫を負に制御する。クルクミンの熱変性で生じ、食品に含有されるGO-Y022は250 nMでTreg誘導を抑制した。胃癌のモデルマウスにGO-Y022を経口投与すると有意に胃癌の発生を抑制した。しかし、in vivoでGO-Y022はTregの比率を低下させなかった。この原因は胃癌細胞が産生する乳酸の存在と思われた。そこで、胃癌細胞の乳酸の産生を抑制する2-deoxy-d-glucose(2DG)を併用するとTreg抑制が誘導された。グルコースの誘導体である2DGも安全性が高く、機能性食品としてTregを抑制し、腫瘍免疫に貢献する可能性が示唆された。
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