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2021 年度 実施状況報告書

ランダム行列・自由確率・テンソルネットワークを用いた深層学習の研究

研究課題

研究課題/領域番号 20K11667
研究機関山形大学

研究代表者

福田 素久  山形大学, 理学部, 教授 (70771161)

研究期間 (年度) 2020-04-01 – 2023-03-31
キーワードランダム行列 / 自由確率 / テンソルネットワーク / 機械学習 / 量子情報 / BBB
研究実績の概要

テンソルネットワークの中にランダム行列がある場合の平均を抽象的に計算するプログラムの基本的な部分を完成させ、近々公開予定である。研究遂行者が過去に開発した同様のプログラムと比べ、使用できるランダム行列の種類が増え、また、物理・機械学習の分野で使用されているテンソルネットワークの計算プログラムと連携できる。平均がテンソルネットワークとして出力され、抽象的なレベルで計算が行えるため、当該分野の理論的な研究への貢献が期待される。このプログラムは当該研究課題にて今後使用予定である。
化学者との共同研究の結果、血液脳関門通過の可否の機械学習予測モデルに関する論文が出版された。機械学習モデルにて化学物質の様々な性質を予測できれば薬剤開発の時間とコストの削減が期待されるため、その社会的要請は強い。当該研究では機械学習モデルの予測結果の化学的な議論も展開された。今後はこの研究をテンソルネットワークの機械学習モデルの研究へと繋げてきたい。
関連研究として、自由確率を量子情報に応用した論文が出版された。非加法性を示す量子通信路のランダム行列モデルは、以前は主にユニタリ行列によって構成されていたが、本研究ではガウス型ユニタリーアンサンブル(GUE)を用いて構成し、トレースが保存されない場合についても研究した。行列のサイズが無限大になる極限において、出力量子状態の最小(レニー)エントロピーを自由確率の手法を用いて定式化した。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

4: 遅れている

理由

covid-19の影響により、共同研究等を計画通りに実施できなかったため。

今後の研究の推進方策

テンソルネットワークを重点的に、量子機械学習の視点も交えて研究を進める。

次年度使用額が生じた理由

covid-19の影響により、出張が事実上不可能であったため。次年度に、国内旅費、外国旅費、及び、ワークショップ開催費として使用する計画である。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2022 2021

すべて 雑誌論文 (2件) (うち査読あり 2件、 オープンアクセス 1件)

  • [雑誌論文] Additivity violation of quantum channels via strong convergence to semi-circular and circular elements2022

    • 著者名/発表者名
      Motohisa Fukuda, Takahiro Hasebe, Shinya Sato
    • 雑誌名

      Random Matrices: Theory and Applications

      巻: 11 ページ: 2250012

    • DOI

      10.1142/S2010326322500125

    • 査読あり
  • [雑誌論文] Prediction of Blood-Brain Barrier Penetration (BBBP) Based on Molecular Descriptors of the Free-Form and In-Blood-Form Datasets2021

    • 著者名/発表者名
      Hiroshi Sakiyama ,Motohisa Fukuda,Takashi Okuno
    • 雑誌名

      Molecules

      巻: 26 ページ: 7428

    • DOI

      10.3390/molecules26247428

    • 査読あり / オープンアクセス

URL: 

公開日: 2022-12-28  

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