研究実績の概要 |
・有向グラフ上の辺支配集合問題に対する近似アルゴリズム 無向グラフ上の辺支配集合問題EDSを一般化して,(p,q)-dEDSという有向グラフ上の辺支配集合問題が最近導入されている.ここで辺(u,v)は,自身以外に,vからの距離がq以下の辺,ならびにuまでの距離がp以下の辺すべてを支配すると考える.同問題に対する近似保証として,pまたはqが2以上の場合,対数的であるのに対し,(0,1)-dEDSは3倍近似可能で,(1,1)-dEDSは8倍近似可能であることが知られていた.本研究では,(0,1)-dEDSは2倍近似可能で,(1,1)-dEDSは4倍近似可能であることを示す. ・迂回度を最大化する要節点検出アルゴリズム グラフの要節点とは,その節点が削除されると,その後の最短経路が長くなる節点対が存在する節点を指す.また迂回度は,そのような悪影響の度合を表す指標であり,コスト制限下でのネットワーク安定化等の応用において,迂回度が最大となる要節点を検出することが重要となる.本研究では,円弧グラフ上の迂回度が最大の要節点を効率良く検出するアルゴリズムを開発する.
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