研究課題/領域番号 |
20K11699
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研究機関 | 法政大学 |
研究代表者 |
高澤 兼二郎 法政大学, 理工学部, 准教授 (10583859)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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キーワード | アルゴリズム的ゲーム理論 / マトロイド / 離散凸最適化 |
研究実績の概要 |
本年度の研究業績のうち,本研究課題において重要なものは,論文「A common generalization of budget games and congestion games」である.Budget game (予算ゲーム) とは,資源配分問題に由来する非協力ゲームのモデルである.予算ゲームについては,各プレイヤーの戦略空間がマトロイドの基族である場合に純粋ナッシュ均衡が存在するなど,混雑ゲームと様々な共通点をもつことが示されていたが,混雑ゲームとの理論的な関係は明らかにされていなかった.本論文では,一般化予算ゲームという,予算ゲームと混雑ゲームの共通の一般化を提案することを通じて,これら二つのゲームがもつ共通の構造を明らかにした.本論文は,アルゴリズム的ゲーム理論に関する査読付き国際会議「The 15th International Symposium on Algorithmic Game Theory (SAGT 2022)」に採択された. また,論文「Optimal matroid bases with intersection constraints: Valuated matroids, M-convex functions, and their applications」では,マトロイドのロバスト最適化や,混雑ゲームの社会的最適解の計算を含む離散凸最適化の枠組みに対し,効率的なアルゴリズムを設計した.本論文は,数理最適化に関するトップジャーナル「Mathematical Programming」に採録された. その他,M凸関数の制約付き最適化や,劣モジュラ関数の一般化の最適化に関する論文などが新たに査読付き国際論文誌に採録された.
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
上記のとおり,アルゴリズム的ゲーム理論およびマトロイド・離散凸解析に関する複数の論文が出版された.いずれも査読付きの国際会議・国際論文誌に採択されており,国際的に評価されている.
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今後の研究の推進方策 |
今後は,アルゴリズム的ゲーム理論の分野において,マトロイド理論,離散凸解析理論などの最新の離散最適化理論を駆使した体系的な研究に取り組む.
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次年度使用額が生じた理由 |
新型コロナウイルス感染症の影響で,予定していた海外出張をキャンセルした. 次年度以降,学会参加・研究打合せ等のための出張旅費に充当する計画である.
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