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2022 年度 実施状況報告書

標本分布の歪みに対処した新たな高次元統計解析の開発

研究課題

研究課題/領域番号 20K11712
研究機関神奈川大学

研究代表者

兵頭 昌  神奈川大学, 経済学部, 准教授 (00711764)

研究期間 (年度) 2020-04-01 – 2024-03-31
キーワード高次元データ / 正規化変換 / 誤差限界 / 多重比較 / 多変量分散分析 / 歪度 / 漸近正規性 / 一致性
研究実績の概要

研究課題(B)「多変量分散分析における検定統計量の近似分布を改良し、それを利用した検定を提案すること」および研究課題(C)「(A)で導出した結果を応用した多変量多重比較法を提案すること」に関して、新たにシミュレーションの結果を整備したのち、論文を推敲し学術誌への投稿を検討した。(D)「プロファイル分析に利用される検定統計量の近似分布を改良し、それを利用した検定を提案すること」については、(B)の研究成果を応用すれば、近似検定を構成することができた。具体的には、検定統計量の帰無仮説の下での漸近分布や局所対立仮説の下での漸近分布の導出は研究課題(B)の導出方針を踏襲し行った。これらの漸近的な結果の有限次元・有限標本におけるふるまいをモンテカルロシミュレーションによって確認した。ただし、(D)の研究成果は本質的には(B)に含まれるため、研究課題(B)の成果をまとめた論文へ加筆することを検討した。また、(E)「分散共分散行列の同等性検定に利用される検定統計量の近似分布を改良し、それを利用した検定を提案すること」については、昨年度のサーベイに基づいて、手法の提案、理論的な妥当性の証明を行った。具体的には、母集団へある種のファクターモデルを仮定した場合、等分散性の検定に用いられる従来のL2ノルム型の検定統計量が高次元において正規分布へ収束しない(重み付きカイ2乗分布へ収束する)ことを確認した。この漸近的な結果に基づく新たな近似検定を提案し、有限次元・有限標本における第1種の過誤確率や検出力を調べるためのシミュレーションを作成した。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

当初の予定通り、研究が進んでいる。

今後の研究の推進方策

研究課題(B)「多変量分散分析における検定統計量の近似分布を改良し、それを利用した検定を提案すること」および研究課題(C)「(A)で導出した結果を応用した多変量多重比較法を提案すること」に関して、昨年度の研究成果をまとめて論文化し学術誌へ投稿する。(D)「プロファイル分析に利用される検定統計量の近似分布を改良し、それを利用した検定を提案すること」については、構成した近似検定の妥当性を理論的に証明し、シミュレーションによって有限次元・有限標本における挙動を確認する。また、(E)「分散共分散行列の同等性検定に利用される検定統計量の近似分布を改良し、それを利用した検定を提案すること」については、シミュレーション結果を纏めて、論文かを目指す。

次年度使用額が生じた理由

概ね計画通り予算執行できたが、物品が想定した額よりも低かったため、端数が生じた。

  • 研究成果

    (4件)

すべて 2023 2022 その他

すべて 国際共同研究 (1件) 雑誌論文 (1件) (うち国際共著 1件、 査読あり 1件) 図書 (1件) 備考 (1件)

  • [国際共同研究] Uppsala University(スウェーデン)

    • 国名
      スウェーデン
    • 外国機関名
      Uppsala University
  • [雑誌論文] A Behrens-Fisher problem for general factor models in high dimensions2023

    • 著者名/発表者名
      Hyodo Masashi、Nishiyama Takahiro、Pavlenko Tatjana
    • 雑誌名

      Journal of Multivariate Analysis

      巻: 195 ページ: 105162~105162

    • DOI

      10.1016/j.jmva.2023.105162

    • 査読あり / 国際共著
  • [図書] よくわかる!Rで身につく 統計学 入門2022

    • 著者名/発表者名
      兵頭 昌、中川 智之、渡邉 弘己
    • 総ページ数
      208
    • 出版者
      共立出版
    • ISBN
      9784320114791
  • [備考]

    • URL

      https://scholar.google.com/citations?user=r7r9T-AAAAAJ&hl=en

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公開日: 2023-12-25  

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