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2021 年度 実施状況報告書

誤差許容計算における PCM 書き込み時間削減

研究課題

研究課題/領域番号 20K11728
研究機関千葉大学

研究代表者

難波 一輝  千葉大学, 大学院工学研究院, 准教授 (60359594)

研究分担者 イン ユウ  群馬大学, 大学院理工学府, 教授 (10520124)
研究期間 (年度) 2020-04-01 – 2023-03-31
キーワード相変化メモリ
研究実績の概要

本研究の目的は新しいメモリシステムである PCM (phase-change memory; PRAM, 相変化メモリとも呼ばれる) について,その平均書き込み時間削減のための誤差許容を考慮した手法を検討することである。本年度は昨年度より引き続き,誤差許容が使われる有力な場面である人工知能関連技術についての検討を行った。具体的に,相変化メモリを用いた連想メモリについて,高集積化技術の1種である多値化技術について検討を行った.その結果,本研究の目的である速度向上については想定した結果は得られなかったものの,高集積化については一定の成果を得ている。具体的にビットあたりのトランジスタ数が従来の連想メモリを用いた設計における 9~10個と比べ,提案手法では6個と約 2/3 にまで削減している。また,シミュレータにより本システムが適切に動作することを確認している。
他にも関連研究として本研究より着想を得て,相変化メモリについてではないものの従来種のメモリシステムについて,低電力化技術の提案に成功している。具体的に不均一な情報の制御により,従来法より、ほぼ同等の誤差率で、40% 程度の消費電力削減に成功している。ただし,この手法は本研究の目的とは逆に,アクセス速度,特に読み出し速度を犠牲にした手法となっている。どちらの研究成果もすでに国内研究会で発表を行っており,一定の高評価を得ている。現在,論文投稿準備中である。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

本年度もまた,高集積化・低電力化などに関する研究成果はでているものの,本来の目的である,高速化に関しては思うように実験データを集めることができず,明らかにできなかった。

今後の研究の推進方策

本研究計画は3年前に検討されたものであり,現在,当時の予想とは異なる研究成果をいくつも得ている。いままでの研究で手に入ったデータを今一度整理し直し,柔軟に予定変更しながら意味のある提案を行っていきたい。

次年度使用額が生じた理由

研究成果発表が次年度にずれ込んだことによる。次年度の研究成果発表に使用する予定である。

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2021

すべて 学会発表 (3件) (うち国際学会 1件)

  • [学会発表] Relaxing device requirements for non-linearity in Deep Neural Networks accelerators with Phase Change Memory2021

    • 著者名/発表者名
      Keisuke Kozu and Kazuteru Namba
    • 学会等名
      IEEE Int'l Conf. Consum. Electron. Taiwan
    • 国際学会
  • [学会発表] SRAMの動作電圧引き下げによるニューラルネットワークの低電力化2021

    • 著者名/発表者名
      高津 啓佑, 難波 一輝
    • 学会等名
      信学技報, DC
  • [学会発表] マルチレベルセル相変化メモリを用いた連想メモリ2021

    • 著者名/発表者名
      高橋 知宏, 難波一輝
    • 学会等名
      信学技報, DC

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公開日: 2022-12-28  

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