研究課題
トーラスにおいて,あるノードが隣接ノードからメッセージを受け取ることを前提として,目的ノードまでの到達確率の推定を計算し,これを隣接ノードに通知することで,従来手法の欠点である袋小路への侵入を回避する手法を開発した.また,トーラスに関する基礎研究を行った結果,いくつかの研究成果を得た.具体的には,まず,k進n次元トーラスにおいて,隣接する2つの故障ノードからなるf個のクラスタ故障に対して,O(n^2k^2f)時間で,長さ高々n(2k+floor(k/2)-2)の非故障経路を構成可能な耐クラスタ故障経路選択アルゴリズムを開発した.また,k進n次元トーラスにおいて,c個のノード対間にO(c^3+kcn)時間で,長さ高々floor(k/2)n+(ceiling(3k/2)-2)(c-1)の素な経路を選択するアルゴリズムを開発した.さらに,k進2次元トーラスおよびk進3次元トーラスを平面に記述した際のエッジの交差数の上界が,それぞれk(k-2)および2k^4-k^3-4k^2-2ceiling(k/2)floor(k/2)(k-(k mod 2))であることを示した.以上に加えて,トーラスの特殊なケースであるハイパーキューブの派生形の位相に対して,研究成果を挙げた.具体的には,n次元バイキューブにおいてO(n^2)時間で最短経路を選択するアルゴリズム,n次元畳込みハイパキューブにおいて,O(n^3log n)時間でノード集合間の素な経路を選択するアルゴリズム,n次元双射結合グラフにおいてp個のノードからなるノード集合間に,O(n^3p^4)で,長さ高々n+p-1の素な経路を選択するアルゴリズム,およびn次元メビウスキューブにおいてノード集合間にO(n^6)時間で長さ高々2n-2の素な経路を選択するアルゴリズムを開発した.
すべて 2023 2022 その他
すべて 国際共同研究 (1件) 雑誌論文 (4件) (うち国際共著 1件、 査読あり 2件、 オープンアクセス 2件)
IEICE Transactions on Fundamentals of Electronics, Communications and Computer Sciences
巻: E106-A ページ: 35-44
10.1587/transfun.2021EAP1144
IEEE Access
巻: 10 ページ: 72731-72742
10.1109/ACCESS.2022.3188783
IEICE Transactions on Information and Systems
巻: E105-D ページ: 1383-1392
10.1587/transinf.2021EDP7235
巻: 10 ページ: 83075-83084
10.1109/ACCESS.2022.3197288