ムーアの法則によるLSI技術の進歩は近年その速度が低下しており、近い将来進歩しなくなると予想されている。このような状況下においてはマイクロプロセッサの性能を向上させることは難しい。このため商用プロセッサでは、世代が進むごとに命令の実行順序を最適化する回路である発行キュー(IQ:issue queue)のサイズを大きくしている。しかし現在のIQの方式においてはIQを拡大するほど実行順序の十分な最適化を行うことが難しくなり、性能向上は頭打ちになるという問題がある。本研究ではIQ内で最も古い複数の実行可能命令を選択することにより高い性能を達成する方式を提案した。
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